小澤征爾が2005年にウィーン国立歌劇場で指揮をした

プッチーニの「マノン・レスコー」を観ました。

録画してある番組の整理が目的で見始めた冒頭部分は

小澤征爾に関するドキュメンタリーが約1時間。

内容は面白かったですが1時間が長く感じられました。


続いて「マノン・レスコー」を見始めました。1幕はマノンの

バーバラ・ハーヴェマン、デ・グリューのニール・シコフとも

役の年齢との差があり過ぎてかなり違和感を感じましたが

2幕の後半からの盛り上がりが素晴らしく彼らの歌に

聞き惚れているうちに全曲が終了してしまいました。

特にニール・シコフの役になりきった歌唱は年を忘れさせる

迫力がありました。

やっぱり「マノン・レスコー」の随所に散らばめられている

とろけるような甘いメロディー、劇的な音楽表現はすごいです。


小澤征爾の指揮によるオケも分厚い響きでクラシック音楽を

超えた領域まで踏み込んでいたと言うと言い過ぎでしょうか。

3楽章の間奏曲の懐かしいヴォルフガング・ヘルツァー氏の

チェロソロ、堪りませんねえ。小澤とウィーンオケ最高でした。


こたの音楽三昧

ロバート・カーセンの読み変え演出は好きにはなれませんが

音楽が演出を上回っていたので気にならないレベル。

それでも3幕のデ・グリューがアメリカへの同行を懇願する相手が

船長では無く、財務官のジェロンド。かなりひどい書き換えです。

あと、1幕でマノンとデ・グリューが逃げ出す時が馬車では無く

高級車でした。この高級車が何とレクサス!小澤征爾と

トヨタとの関係が思い浮かびました。


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1幕、2幕で”地震警報”が画面に何度も表示されました。

4/17の放送だったので未だ大きめな余震が頻発して

いた時期。当時を思い出すと浮かれてばかりいられないと

言う気分に改めてなりました。