都響 第727回 定期演奏会Bシリーズ
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開演 19時
於 サントリー・ホール (P-2-9)
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調
ショスタコーヴィチ:交響曲第12番 ニ短調 「1917年」
指揮:エリアフ・インバル
ヴァイオリン:ジュリアン・ラクリン
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今回は苦手とするショスタコーヴィチの演奏会でした。
それでもラクリンの演奏するヴァイオリン協奏曲を
聴きたくてチケットを購入しました。
ヴァイオリン協奏曲は10月のN響定期で若いイェウン・チェ
と言う韓国人の演奏を聴いています。とても良い演奏でした
http://ameblo.jp/kotapipakesuie/entry-11059437153.html
。
昨夜の演奏はN響の演奏会に比べてレベルが遥かに高かったです。
独奏者のラクリンの弾くヴァイオリンの音はとても魅力的でした。
1704年製ストラディヴァリ「エクス・リービック」と言う名器を弾いて
いるらしいですがともかく素晴らしい。1楽章から高い集中力で
会場の観客を一気に引きずり込んでいました。2楽章の素晴らしいリズム感で
こちらの身体が自然に動いてしまいます。3楽章の長いカデンツァが
昨夜の演奏の白眉でした。4楽章も足踏みを入れながらの熱演。
インバル指揮のオケもラクリンと一体になってショスタコの内面を
えぐり出すような迫力で最高の協奏曲を聴く事が出来ました。
ラクリンの舞台マナーもとても気持ちが良かったです。
アンコールでバッハのパルティータからサラバンドを演奏しました。
ショスタコの後でバッハはご勘弁と言う気持ちがあったのですが
始まってみるととてもロマンティックな演奏でショスタコとの違和感無し。
ショスタコではとても弓圧の強い演奏でしたがバッハでは弓圧を
出来るだけ減らして自然にヴァイオリンがなるのを楽しむ事が
できました。聴いていてゴルフのスイングもこれくらい自然に出来れば
良いなあ等と関係ない事まで思い浮かべてしまいました(笑)
後半に演奏された交響曲12番もインバルの指揮のもとにとてもレベルの
高い演奏が楽しめました。自宅でCDを聴いていると冗長にも感じられる
事があるのですが、昨夜の演奏はとても短く感じられました。オケの集中力の
高さとインバルの適切なリードで高い水準の演奏が出来たのだと思います。
今回、初めてP席に座りましたが、独奏者、指揮者、オケのやり取りが
良く見えて良かったです。P席を選ぶことが癖になりそうなくらいです(笑)
余計な事ですが、都響よりチケットの高いN響もこれくらいのレベルの独唱者や
指揮者を見つけてきて欲しいと強く感じました ← 特に独奏者!!