こたの音楽三昧

Music Weeks in Tokyo 2011
スーパー・コーラス・トーキョー特別公演

[曲目]

・モーツァルト:レクイエム ニ短調 K.626〈レヴィン版〉
・ブルックナー:テ・デウム ハ長調


[出演]

ヘルムート・ヴィンシャーマン(Cond)、
澤畑恵美/高橋薫子(Sop)、
加納悦子/坂本 朱(Mez)、
福井 敬/中鉢 聡(Ten)、
牧野正人/河野克典(Bar)、
スーパー・コーラス・トーキョー
東京都交響楽団


東京オペラ・シティ・ホール


ヴィンシャーマンと言う懐かしい名前につられて春先に
チケットを購入した演奏会です。スーパー・コーラス・トーキョーと
言うプロの合唱団の演奏会だった事を最近知りました(大恥)

オーディション等によって結成される一流のプロ合唱団
『スーパー・コーラス・トーキョー』が今年も世界的な合唱指揮者
ロベルト・ガッビアーニ氏の指導を受け、特別公演を行うと
ホームページには記載されていました。


先日のバイエル国立管に続いて短い間にブルックナーのテ・デウムが

2回も聴ける等と偶然とは恐ろしい、、、、と言うかいい加減なチケット購入の

結果です(笑) 2階正面前から2列目のとても良い席でした。


冒頭のモーツアルトのレクイエムはジェスマイヤー版ではなくレヴィン版。

レヴィン版はマッケラスのCDで聴いたことがあります。今日聴いて改めて

思ったのは聴き慣れているジェスマイヤー版の方が聴きやすいと思いました。

演奏は骨太のおおらかなモーツアルト。はやりの古楽器的な演奏ではなく

モダンな演奏。コンマス矢部さんに率いられた都響は好調。トゥーバ・ミルの

トロンボーンは女性奏者。出だしは緊張気味でしたがすぐに自分のペースに

乗れたようで良かったです。今日のモツレクを聴いているとどうしてもバッハを

思い浮かべてしまうのはヴィンシャーマンがバッハの専門家と思っているからか。

音の出し方、合唱を聴いているとやっぱりバッハだなあと思った次第。

レヴィン版はなじみが薄いせいか、指揮者が手を下ろすまで拍手無し。

偶然かも知れませんが良かったです。ヴィンシャーマンは91歳らしいが

とてもお元気。演奏の前後にひょうきんな姿も拝見できて良かったです。


後半はブルックナーのテ・デウム。出だしがとてもゆっくり始まったのには

おどろきました。通常は先日のバイエルンのように弦楽器がたたみ込むように

始まると思っていたので意外に感じました。しかし、このテンポでじっくり

合唱が歌い込んでいく。2曲目以降も絶好調。合唱がとても素晴らしくて

ブルックナーを堪能しました。今夜の演奏会は素晴らしいテ・デウムが聴けたのが

大きな収穫でした。


それにしてもヴィンシャーマンはお元気でした。それから今夜の合唱団は

声も良く出ていて素晴らしかったです。東京オペラ・シティの大ホールでは

小さすぎるくらいに感じました。バイエルンの合唱より分厚く響いたように

感じましたが。座席のせいかもしれません。