今夜はサントリーホールで上岡と東京フィルのシューベルト・
アーベント。「未完成」と「グレート」の2曲。
さすがの上岡もシューベルトは手強かったかなと言うのが
全体の印象です。「未完成」の2楽章がまずまずで他は
あまり楽しめませんでした。「未完成」は1楽章の出だしが
弱音で淡々と始まるが繰り返しの後は上岡ワールドの
強弱でアクセントをつける演奏が展開されましたが、
どうも吹っ切れない。2楽章も早め。例の弦のシンコペに
管楽器が被さるところはなかなか良かったがそれ以外は
平凡。小さく纏まった綺麗な演奏。
「グレート」はもっと弾むような推進力が欲しかったです。
3楽章以降はすこし飽きてしまいました。東フィルは綺麗な
演奏だがこじんまりとして真面目な演奏態度。上岡との
相性がよいのかどうか判りませんでした。気になったのは
楽章の間で上岡が指揮台の手すりに寄っかかること。
疲れているのか?見ていてあまり気持ちが良くないです。
今夜も「グレート」の終了後フライング拍手とブラボーあり。
今夜の演奏でブラボーが出るとは受け取り方にもいろいろあるなと
思った。でも、ブラボーは無いだろうと思っています。
前回のヴッバータールではあれほど感激した上岡ですが
今日は期待はずれ。残念でした。
まあ、こんな日もあると言うことで。