シューマン ピアノ協奏曲 イ短調 OP.54

ラヴェル: 道化師の朝の歌

ラヴェル: ピアノ協奏曲 ト長調


マルタ・アルゲリッチ

クリスティアン・アルミンク、 新日本フィル


すみだトリフォニーホール (S席:1-5-35)


S席にしては前の端の方。行ったことがないホールの

チケットを購入するのは難しい。


座席は前過ぎたが、演奏を聴くのには全く問題なし。

シューマンが始まった途端、アルゲリッチのピアノに度肝を

抜かれ目頭が熱くなる。そのまま夢中になって聴く。1楽章は

早めのテンポで緩急自由自在、2楽章の夢のようなピアノ、

3楽章にはいると また、速めのテンポで一気呵成に終了。

聴衆は誰も咳が出ないくらいの集中した演奏。楽章間も

殆ど間をあけず次の楽章にはいるので油断も出来ない。

シューマンのプログラムを選択して良かった。オケも

素晴らしかったがあまりピアノに集中したのでオケの音は

耳に入らない位。

休憩後の「道化師の朝の歌」は同じ曲を昨年サイトーキネン

フェスティバルで聴いたが今日の方が纏まりが良かったように

感じた。なかなかの好演。


最後のラヴェルは何も言うこと無し。ただ、ただ感激して

聴いているうちに終わってしまったと言う感じ。2楽章初めの

ピアノソロなど何と表現したら良いか。3楽章は超特急。


ラヴェルの協奏曲も好きな曲で今夜の演奏に感動したが、

自分にとってはシューマンがもっと良かったように思えた。


ラヴェル終了後の観客の対応も本当に暖かく良かった。

先日のコンサートと同様にラヴェルのPコン3楽章を

アンコール。超特急の演奏。この後、独奏で2曲もアンコール

してくれた。これがものすごい演奏。


 - シューマン: 子供の情景より 見知らぬ国

 - シューマン: 幻想小曲集より 夢のもつれ


シューマンがまた聴けるなんて、それもソロですよ。

言葉に出来ない。気絶しそう!!コンマスがもう一曲

”おねだり”してくれたが、さすがにアルゲリッチが

オケに引き上げなさいと諭して終了。


本当に素晴らしい演奏会だった。アルゲリッチの腕は

全く衰えていないのだと思う(昔のライブは聴いたことが

無いので、、、)。来年の別府音楽祭まで遠征も考えたい。

チケットの購入が難しいかな。


尚、セレブレーションズの意味はショパンとシューマンの

生誕200年とアルゲリッチの初来日から40年目を祝うと

言う意味らしい。