東京交響楽団第583回定期演奏会

18:00 サントリーホール (C-13-8)


ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調OP.21

ブルックナー:交響曲第8番WAB.108

         (ノヴァーク版、第2稿)


 ユベール・スダーン/東京交響楽団

 ダン・タイ・ソン (ピアノ)


土曜日にコンサートのために外出するなど久しぶり。

会場はほぼ満席。スダーン人気か、ショパンのせいか

国内オケのブルックナーにしてはたいした物。

今回の席は2階センターの一番後ろ(B席)。舞台からは

遠いが前に遮るモノが無いので良かった。意外に隠れた

良い席かも知れない。


ショパンのP協奏曲2番が素晴らしかった。タイ・ソンの

名前はCD等で眼にしたことはあるが彼の演奏を聴くのは

初めて。ショパンの2番のライブも始めて。ブルックナーの

前座のつもりで聴き出したら出だしから惹き込まれた。

タイ・ソンのピアノが何とも気持ちがよい。さすがに曲のせいか

3楽章は少し飽きたが1楽章、2楽章は最高に楽しめた。

後で知ったが彼は1980年のショパンコンクール優勝者との

事。さすがです。

後半のブルックナー8番もなかなか良かった。最初は響きが

薄いようにも感じたが、後半にいくにつれて演奏が盛り上がった。

スダーンという人は若い人だと思っていたが1946年生まれと

書いてあったので64~65歳らしい。意外に年をとっている事を

今日初めて知った。棒の振り方は動きすぎに見え自分の好みでは

無いが出てくる音楽は丁寧なサウンドで気持ちよい。ティンパニも

大叩きしないように指示しているのか全体にソフトな感じ。

フォルティッシモの部分でもオケに余力を残させているように

感じられた。4楽章の最後で全力を出し切ると言う感じ。

終わったとたんの拍手やブラボーは余計。スダーンも

しばらく客席を振り返らずにいた。気分を害したのかも知れない。


やっぱりブル8は良い曲だなあと思い満足しながら帰宅した。

また、機会を見てスダーンのコンサートに行ってみるつもり。


ショパンの1楽章終了後に遅刻した数人を会場に入れていた。

あきれたことにブル8の3楽章が終わったときにも2名。

最後部の席で彼らの入場姿と靴音が聞こえたので一瞬

興が削がれたのがチョット残念。