ドイツではじめての出産のときに、
出産予定日の3ヶ月前から、
週末、仕事が休みになるたびに
お腹が痛くて、とても心配な時期がありました。

土日は、診療所も休みだし、
行けたとしても、
予約外の患者という事で、
3時間も待たされて、
つわりで具合が悪くて、
座っていられない事もあったし、
もう、どうしよう。
ここは思い切って、
出産しようと決めていた
総合病院に電話しようと、
受話器をとりました。

ドイツでは、
毎月の検診は、小さな診療所(プラクシスで)、
出産は、Krankenhause(病院)と別れています。

出産しようと決めていた病院は、
日本人が多く利用していて、
そこでは、日本語での説明会も開かれていたり、
専属の通訳の方がいたりで、
安心だったので、
そこに決めていたのですが、
(フランクフルトの、ザクセンハウゼン病院です)

電話をすると
「出産日より1ヶ月半も早いので、
うちにこられても、小児科がないので、
生まれてくる子供になにかあっても
こまるから、
大学病院か、市民病院にいって!
いい?うちにはこないでよ!」と
当直?の人に、念を押すように言われてしまいました。
そうこうしているうちに、
お腹の痛みが、どんどんひどく(たぶん精神的なものだと思うんです)
今、考えると
お腹が張って、張って、痛くて、
でも精神的に落ち着いていれば、
良くなっていたかもしれないんです。

ですが、始めての事で、わからない
異国で不安。しかも一人っきり
という精神状態も相まって、
どんどん、歩けない程に痛みがつよくなりました。

タクシーを電話で呼んで、
大学病院へ行ってもらう事に。
途中に、いや待てよ、市民病院とどっちが近いですか?ときくと
そりゃ、市民病院の方が近いよ!とのことで、
急遽、Uターンして、市民病院(Bueger Hospital)へ


正面玄関で下ろされたのですが、
歩けないのに、
長い階段を登らなければならなかったんです。
「救急の入り口」にしてもらうべきでした。
この「Notfall」の入り口は、裏の小道にあったんです。
ちょっと考えれば、どこの病院にも急患の入り口ありますよね。
救急車が来る用なので、柵はしまってましたが。

後日、救急車を呼ばずに、タクシーを呼んだという事で、
このタクシー代は、保険で支払ってもらえました。
領収書を忘れずにもらって良かった。
でも、チップを多めに上げたのですが、その分はカットでした。(保険会社も距離を計算して、きっちりしています)

後日またここの病院に運ばれた時は、
この救急の入り口で、インタフォーンを押すと、
車いすで、迎えにきてくれました。

ですが、この時は
そんな事はわからず、
自力で、あの広い病院を、ひきづるようにして、
どこへ行けばいいか、歩き回りました。

やっと、看護婦の詰め所にたどり着き、
点滴受けて、「入院だよ」の看護婦さんの言葉に
ホッとしたのを覚えています。

そこからは、ベットに横になって点滴してましたが、
ベットごと、病室にはこばれ、
なにやら、ピーピーうるさい機械を、お腹に付けて、
真夜中の2時半に、相部屋の病室へ。
同室のお母さんたち、うるさくてごめんね。と恐縮でした。
お腹が張りすぎると、うるさい音がなるらしく、
ずーっと高いデシベルの音を鳴らしてしまっていました。

結局4日間の入院中は、ずーっと点滴
点滴の機械(結構重かった)を持って、
見舞客が来たら、カフェテリアまでいってたりしたら、
看護婦さんに、安静にしてる為に、
食事とか運んで、点滴もポータブル式ではないものになっているのに、
歩き回るな!と怒られました。
そうですよね、赤ちゃんが早く生まれてこない為の(予定日まで1ヶ月半もあった)
入院なのに、歩き回ったらだめですよね。
でも、無事に退院できたので、一安心でした。
次は、せっかく退院したのに、間もなくまたこの病院に舞い戻る編です。