こたか。「コミカライズが残念な形で打ち切りになったと言う『煤まみれの騎士』って作品を読んでみたよ」


白「それでどう感じられましたのです?」


こたか。「これを打ち切るなんてとんでもない!とまでは言えないかもだけど、勿体無いとは思ったね」


白「そうなのです?鬱展開ばかりで楽しめなかったのでは?」


こたか。「そんなことはないよ!ちょうど打ち切られた辺りまでだけど実際に読んでみたら、単純な鬱展開なんかじゃ全然なかった。これは神の祝福を与えられず蔑みと嘲笑の対象とされた男が、それでも折れることも腐ることもなく報われない可能性の方が高い努力を重ね、己の信念を枉げずに我が身をなげうってまで大切な者達を守るために戦い続けた物語だったよ。そして、彼が対峙してきたのはまさに雄敵と呼ぶにふさわしい好敵手だった(某親子は例外だけど)。最後の最後まで勝敗の天秤がどう傾くのか目を離せない戦いばかりだった。主人公が余りにも不遇なのと、味方が頭も心も莫迦過ぎるのが残念ではあったけど、それでもこれ程の作品を世に出してくれた作者の人には感謝の念しかないよ」


白「つまり、原作は面白いのですね?じゃあ何で打ち切りなんかに?」


こたか。「YouTubeのコメントでは絵がもう一つとか言われてたね。原作の魅力を余す所なく表現できてはいなかったのかな。…ちょっとコミカライズを読んでくるわ(中座)」


白「行ってら〜なのです!」


こたか。「ただいま、現時点で無料公開されてる分は読んで来たよ。結論として、神絵師ではなかったし、余り力の入ったコミカライズではなかったかな」


白「コミカライズが困難な作品って構成を担当する人がいる場合もあるみたいなのですが、この作品ではいなかったのですか?」


こたか。「いなかったね。だからほとんど物語を進行順になぞる事しか出来てない感じ。名場面の幾つかも見せ方が残念なんで映えない感じだったし、雄敵だった魔物も(回想カットを見る分には)気の抜けたデザインのただの哺乳類にしか見えなかったし」


白「残念なコミカライズだったのですね…」


こたか。「もうあの会社のコミカライズには期待しない!僕の好きな別作品もひどい絵師宛てがってたし!」


白「散々な評価ですが、汚名挽回、名誉返上の日は訪れるのでしょうか?乞うご期待!」


こたか。「…それ、間違ってるよ?それとも挽回も返上も無理だって遠回しに言ってる?」