ソウ 【廉価版1,890円】 [DVD]/ケアリー・エルウェズ,ダニー・グローヴァー,モニカ・ポッター
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を観たよ。


目が覚めると、まさにパッケージ写真のような状況。不潔な湿った広いバスルームの壁に鎖で足をつながれていて、部屋の中央には自殺したと思われる人間が転がっている。そして一定時間以内に相手を殺すか脱出するかしないと自分の命も家族の命もなくなると宣告される。


このとんでもない状況を作り出したのはジグソウと呼ばれる人物。病で命を限られている彼は、漫然と生を享受している人間が許せず、過酷なゲームを経験させることで、生きることの素晴らしさを実感させてやろうとしているらしい。余計なお世話だが。


この密室に閉じ込められた二人は生きてここから出られるのか?そして、憎むべき監禁者に鉄槌を喰らわせることが出来るのか?


ってなお話。


この作品が発表されたのはもう7年も前だけど、なかなか観る気にはなれなかった。実際おれがホラー映画の類いを観るようになったのはここ数年のことで、観るようになっても、この映画だけには悪趣味なものを感じずにいられなかったからね。


実際に観てみると本当に悪趣味だった。この状況もそうだし、この作品の中で語られた他の二つの事件でも余りにも悪趣味なからくりを作り出していて、人の命を何だと思っているんだと言いたくなったよ。


ただ、そう言う悪趣味さを何とか飲み下したとするならば、「巧い」としか言いようがなかった。


ジグソウは決して完全無欠な犯罪者とは言えない。僅かに証拠を残してしまったが為に、以前に一度は刑事にアジトに踏み込まれてしまってすらいるほどだ。だけど、紙一重で追跡をかわし、今回も大胆にその身をさらけ出しながらまんまと逃げ切った。そう言う紙一重な感じは、全く手を触れることが叶わないよりも更に焦燥感を相手には与えるものかもしれない。


監禁の手際の悪さ、人質の縛り方の杜撰さなど、幾つもの隙も、彼が直接手を下していないが為だとするならば納得がいく。幾つもの隙を見せながらも結局自分に刃を届かせずに彼は逃げ延び、その後も次々と犠牲者を増やしていく。


つーか、命が限られているはずなのに、このシリーズって何作も続くよなあ。死ぬ死ぬ詐欺か?


評価としては☆☆☆☆かな。


ただし、もう一度観るか、続きを観るかどうかは微妙ですけどね。心は全くあたたまらないから。