茅田砂胡さんの最新作、『祝もものき事務所』ネタを今日も引っ張ります。だって書くとアクセス数上がるんだもん。


今日は登場人物の名前に関する考察を。


今回の作品の登場人物の名前は、まるで桃太郎でした。


主人公は百之喜 太朗(もものき たろう)と字は違いますが、桃太郎なんでしょうね。

舞台役者の友人は芳猿 梓(よしざる あずさ)で猿。

美形格闘家の友人は犬槇 蓮翔(いぬまき れんしょう)で犬。

敏腕弁護士の友人は雉名 俊介(きじな しゅんすけ)で雉。

これで桃太郎のお供の3匹(いや、2匹と1羽?)ですよね。


しかもハッキングに長けた心配性の公務員の友人の鬼光智也(おにみつ ともや)って人、つまり鬼がつく人までいたりする。


さらに鬼怒川 憲子(きぬがわ のりこ)っていう、鬼の名前を持つ弁護士がいたし、茨木 芽衣(いばらき めい)って人もいたけど、これもおそらく茨木童子って鬼から来てるんでしょうね。パワプロクンポケットに出てくるカズナみたいだw。

更に渡邊三成は大江山の酒呑童子の鬼退治で有名な渡辺綱から、三成は石田三成じゃなくて、奥出雲町三成って場所にある「鬼の舌震い(したぶるい)」から取ったのかもしれません。


それにしても、茅田さんは漢字の名前の登場人物の出てくる話を書きたいと言ってましたが、ほとんど架空の(と言うかオリジナルっぽい)名前ばかりじゃないですか!どれも漢字変換で一発で変換されなくて、書きにくいにもほどがありますよ。いくらググってもこの本について書いたブログしか引っかからない!


かと思ったら、犬槇と雉名は検索にひっかかりました。

犬槇はそう言う名前の木があるらしいし、

雉名は古事記で雉名鳴女(きぎしのななきめ)ってのが出てくる。ちなみに天の邪鬼(あまのじゃく)の由来となった神様を迎えに行ったのに殺されてしまうって役回りなんだけど、つまり雉名も桃太郎とはまた別口でも鬼に関わる名前だってことになりますね。


芳猿も、そのものズバリではないけど、

「おもしろう松かさ燃えよ薄月夜(土)/蓑」って俳句が検索に引っかかった。

土芳ってのは服部土芳って言う松尾芭蕉門下の俳人の名前で、

猿蓑って言うのが俳諧撰集・・・俳句のアンソロジーみたいなもの?の名前みたいですね。

もしかしたら猿がつく名前を探していた茅田さんがこの俳句を目にして、土芳と蓑をくっつけて芳猿って苗字を創作したのかもしれませんね。・・・でも茅田さんはITに疎そうだから違うかな?


とにかく今回、茅田さんは桃太郎に出てくる動物や、鬼に関わる言葉を調べていって、そこから登場人物の名前を作っていったってことになりますね。桃太郎よりむしろ鬼関係が多いけど。


まあたまにはこんな考察をしてみるのも面白いかと。