3年付き合った彼女と別れた。

彼女の方から別れ話を切り出された。原因はよくわからないけど、遠距離になったからか、もしかしたら彼女に別に好きな人ができたからかもしれない。

 

孤独。仕事の転勤で栃木に住んでいるが、大学の友人や会社の同期たちは東京や全国各地にいて気軽には会えない。栃木じゃ仕事帰りに人で賑わった商業施設で買い物をしたり、男臭いサラリーマンでむさ苦しいサウナに立ち寄ったりすることもできない。孤独。圧倒的な孤独。

 

なぜ人は恋人と別れるとこんなにも孤独を感じるのか、考えてみた。それが分かれば、僕たちが恋人に求めているものの正体がわかるかもしれない。

 

週末の予定が埋まらなくなるからだろうか、

他愛もない電話ができる相手がいなくなるからだろうか、

愛し合う相手がいなくなるからだろうか、

彼氏持ち、彼女持ちと言うレッテルが剥がされて急に自分の拠り所を失って不安になるからだろうか、

道ゆく人はみんな二人なのに自分だけ一人だからだろうか、

 

週末の予定や他愛もない電話は友達で埋めることができる。セックスの相手がいないのなら風俗に行けばいい(モテる奴なら風俗に行くまでもないかもしれない)。恋人持ちのレッテルが無くなって不安になるのは、ナンセンスだ。相手に振られて自分に自信がなくなる人もいるが、それは間違っている。相手と別れたのは決してあなたに価値がなかったからじゃない。ただあなたと合わなかっただけのことだ。頭ではそう考えられても、心で割り切れる人がどれほどいるか。難しい。

 

閑話休題。なぜ人は恋人と別れると孤独を感じるのか。

その答えは自分が唯一無二と思える場所が世界から無くなるから、だと思う。

ただ人と会って話すだけなら、友達で十分だ。むしろ恋人といる時より、楽しい。

ところが、友達は唯一無二にはなれない。僕にとっての友達は、他の誰かにとっての友達でもあるからだ。

恋人は違う。世界に一人しかいない。相手にとって自分は世界で一人だけの唯一無二の存在になれる。唯一無二でいれる場所が世界にあるとき、人は安心を感じるのではないか。人は本能的にニコイチになることを欲しているのではないだろうか。

 

ここからは蛇足。では唯一無二の居場所を作るのに、恋人を作る以外の方法はないだろうか。あるんじゃないか。例えばシェアハウス。同居人は唯一無二だ。ただこれは一過性のものだし、現実的には取り入れにくい。

友達という呼び方を変えればいいのではないかとも思った。「相方」「相棒」。唯一無二の名前をつけてしまえばいい。これは実際どうなんだろうか。試したことがないのでわからない。

つくづく思ったのは、それだけ恋人とかパートナーって特別な存在なのだということ。