「最高の体調」★★★☆☆ | Jiro's memorandum

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泉治郎の備忘録 読書の感想や備忘録 ※ネタバレ注意
【経歴】 日本株アナリスト、投資銀行、ネットメディア経営企画、教育事業経営、人材アドバイザー、新聞社経営管理、トライアスリート

「最高の体調」(鈴木祐)

 

鬱病、肥満、集中力低下、など、現代人は文明化の引き換えに様々な代償を払っている。

 

深刻だなと痛感。

 

解は、石器時代に戻ることだ。

 

古代より多すぎるもの、少なすぎるもの、存在しなかった新しいもの、というまとめが非常にわかりやすい。

 

 

以下、備忘

 

スマホは生活を大きく変えたが、集中力低下も立派な文明病のひとつ。

 

パレオダイエット「旧石器時代の食事法」で、遺伝子が持つポテンシャルを最大限まで引き出す。

 

農耕がもたらした弊害

「時間感覚の変化」・・・「遠い未来」に対する不安(狩猟採集民には未来の感覚がないので、将来の不安がない)。

「栄養不足」・・・穀類はビタミンやミネラルを含まない。

「社会階層」・・・不平等ができた。

 

 

◆腸

 

人類の長年の友人「腸内細菌」の働きが悪くなっている。要因は、食物繊維の不足、衛生の発達、など。

 

対策は、抗生物質を無闇に使わない、抗菌グッズの排除、発酵食品や食物繊維をとる。

 

 

◆環境

 

現代と古代の環境の大きな違いは「自然」と「友人」。

人類の脳は「孤独」にも「見知らぬ他人とうまくやること」にも対応していない。

 

対策は、スマホの壁紙でもいいので自然の画像を増やす。観葉植物を増やす。公園でもいいのでアウトドアの機会を増やす。人とのコミュニケーションを増やす。ランニング、合唱など人との同期行動を増やす。

 

 

◆ストレス

 

人類のストレス処理系は、森やサバンナでの緊急危機(短期的に終わる急性のストレス)に対応、現代の慢性的なストレスに立ち向かうようにはできていない。

 

対策は、睡眠、昼寝(10〜15分目をつむるだけでもよい)、ウォーキング(週2〜3回12分以上の早歩き)、運動(1回45分以上の少しきつい運動を週2回)、デジタル断食

 

 

◆価値

 

原始人にとって人生の目的はシンプル、「生きる産む育てる」の3つだけ。

価値観の多様化が未来像をぼんやりとしたものに変えてしまった。

 

対策は、未来を今に近づける。

なぜ生きるのか、人生の価値観を強く持つ。

 

 

◆死

 

死を想うことでより良い生き方を選べる?

『今日が人生最後の日なら、今日することは自分がしたいことだろうか?』(スティーブ・ジョブズ)

 

対策は、自然に触れる、アートを鑑賞する、偉人などの人生を掘り下げる、などによって畏敬の念を持つ。

 

 

◆遊び

 

狩猟採集社会には「重労働」や「苦役」といった概念が存在しない。日々の仕事を「遊び」に近いイメージでとらえていた。

 

対策は、仕事、育児、勉強、人生のあらゆる面を「遊び化」。

生涯を通じて遊び続ける。