「世界一シンプルな経済入門 経済は損得で理解しろ! 」 | Jiro's memorandum

Jiro's memorandum

泉治郎の備忘録 読書の感想や備忘録 ※ネタバレ注意
【経歴】 日本株アナリスト、投資銀行、ネットメディア経営企画、教育事業経営、人材アドバイザー、新聞社経営管理、トライアスリート

★★★★☆

世相ですね。最近、こういう易しい経済学の本が増えているような気がします。この本も分かりやすい。こういう本を学生のときに最初に読んでいれば、もっと経済学を勉強したんじゃないかと思います。


※備忘録


経済学:社会全体の満足度の合計を最大にする方法を考える
経営学:企業の利潤を最大にする方法を考える

それぞれの目的に向かって考えた結果、経済学は「競争は、(社会全体にとって)極めてすばらしいこと」という結論に達する。
一方、経営学は「(企業にとって)競争は最も避けなければならないことである」という結論に至るんだ。
(中略)
ちなみに、競争という言葉は“競って”、“争う”という意味だから確かにあまり聞こえがよくない。英語のコンペティションを「競争」と訳したのは福沢諭吉なんだ。僕はこの訳ははっきり言って失敗だと思っている。
経済における「競争」っていうのは「争い」というよりは「自由な経済活動」という意味に過ぎない。実際には、経済活動の自由があると、結果として競争が起こるということなんだけどね。



そこで、一番目指すべきは個人にとってもやはり差別化戦略なんだろうなということが分かる。
ある種、特徴を持った技能、あるいは会社というものを選んでいく――単純にコストや性能だけではない、何か別の付加価値を持ったものを確保していける技能や会社というものに、自分の人生を投資していく――ことで、自分の技能という財産の資産価値を上げていきそのことによって、自分のインカムゲインを最大化させていく必要があるんだ。




世界一シンプルな経済入門 経済は損得で理解しろ! 日頃の疑問からデフレまで/飯田 泰之

¥1,365
Amazon.co.jp