来季からモイネロが先発に転向する事が決まったそうです。オスナの残留が濃厚になった事や本人が転向を希望していた事もあり決まったようです。

7年間で306試合に登板し、防御率1.95、135Hに40Sを積み上げてきた鷹の最強左腕が真っさらなマウンドに立つ事になります。ここ5年間は奪三振率が12点超と、時にはモイネロの攻撃と称される奪三振マシーンぶりを発揮してきました。しかし、キーとなるのはこの数字は下げる事。長いイニングを投げる為には体力配分が必要となります。1つのアウトを取る為に、いかに球数を減らせるか。バットに当てさせず、空振りを奪えるという最大の武器が最大の敵になってしまうかもしれません。
短いイニングを全力で投げてきたモイネロにとって最大の課題はそこになるでしょう。いかに球数を要さずに打たせるか?

150キロ台中盤の直球に分かっていても打てない大きな曲がりのカーブ、カットやスライダーの曲がり球にフォーク、チェンジアップの落ち球もあります。長いイニングを投げる体力の使い方を覚えれば二桁勝利どころか最多勝も狙えると思いますし、オリックスの山本投手がメジャーへ挑戦するならば沢村賞を獲ってもおかしくはないと思います。

そして、モイネロの先発転向のオスナ残留以外の要素としてはCSで好投したヘルナンデスの存在があると思います。シーズン中の登板はロッテ戦での僅か1試合。アウトを2つしか取れずに被安打3、四死球2と制球に苦しみボロボロでしたが、CSでは同じロッテに対して2試合で被安打0の無四死球と別人の投球を見せました。
日本のボールに慣れたと考えれば、来季は戦力として計算が出来るでしょう。ただし、モイネロ、オスナ、ヘルナンデスとブルペンの外国人選手に枠を3つ使う事は非現実的です。先発転向を球団が決めた理由はそこにもあるかもしれません。

そして気になるのはモイネロの契約。来季で3年契約が切れます。延長交渉はいつから始めるのでしょうか?現在の状況ではアメリカとキューバの関係は冷え込んだままですが、ここが急改善されキューバ選手が亡命せずにメジャー・リーグに挑戦出来るようになれば、モイネロは真っ先に狙われるでしょう。早めに複数年の契約延長をまとめて欲しいものです。