9/8 PayPayドーム


楽天  8-6  ソフトバンク

勝    岸   6勝5敗
S     松井裕   1勝3敗32S
負    石川   4勝7敗

岸-鈴木翔-渡辺翔-松井裕=炭谷、太田
石川-田浦-武田-甲斐野-大津-津森=甲斐、嶺井

本 周東 2号

ここ最近勢いがついてきたホークス打線。今日も初回に先頭の周東が変化球を上手く拾って中前へ。塁に出ると初球から盗塁を成功させ得点圏へ進みます。三森の送りバントで1死三塁とすると、柳田は中堅手の前への浅いフライに倒れますが、この打球で周東がタッチアップし楽々生還。ベンチに戻るとヘルメットをわざわざ外した柳田が最敬礼で挨拶。塁にさえ出れれば活きる周東の魅力の詰まったワンマンショーでの得点となりました。

援護点を貰った石川ですが直後に乱れます。3球で2死を取ったところまでは良かったのですが、ここから阿部選手、小郷選手に逆方向へ連打されると、炭谷選手には四球で満塁のピンチを作ってしまいます。続く小深田選手の打席では自らの暴投で同点。さらに内野安打ですぐに逆転を許してしまいました。

毎回の走者を背負う苦しい投球となった石川は4回にも捕まります。先頭の辰巳選手に安打を打たれると、1死から盗塁を決められ二塁へ。四球で塁を埋めると、炭谷選手には左翼へ適時打を打たれ1-3とリードを広げられます。さらに2死からも四球を与え満塁としてしまいますが、島内選手は投ゴロ。このイニングだけで30球を要したものの最少失点に抑えます。それでも4回までで被安打5、与四球5で96球と立ち直る気配の無い投球となってしまいました。

リードを広げられましたが直後に打線も反撃。先頭の中村晃が安打で出塁。次の今宮は送りバントと思いましたが、強行すると中前へ落とし連打となります。無死で一、二塁とすると柳町は初球で送りバントを決め得点圏に走者を送ります。
このチャンスに回ったのは井上。上手く捉えた当たりでしたが岸投手のグラブに当たり遊ゴロ。それでも三塁走者が生還しプロ初打点を挙げました。

石川は4回で降板と思いましたが5回も続投させます。しかし、1死から安打を打たれるとここで交代。田浦を送り出しますが、今日は大誤算。内野安打と四球で満塁のピンチを迎えると小郷選手には右前へ適時打を打たれ2-4。炭谷選手にも右中間へ弾き返されるとスライディングキャッチを試みた柳田がグラブに当てて弾き、さらに追加点。記録は安打になりましたが、これはエラーでしょう。打球が飛ぶ前に小郷選手の安打でホームへ暴投した柳田のワンショットが抜かれていましたが、集中力が切れている表情でしたので起きるべくして起きたエラーだと思います。
さらに小深田選手にも2点二塁打を打たれると田浦は降板。アウトを1つも取れずに4本の安打と1つの四球を与え、2-7と試合を壊しました。後続はビハインド時には好投する武田が抑えましたが、試合展開は一気に楽天へ傾きました。ここで武田を使うならイニング頭からでも良かったのではないでしょうか。やはり首脳陣の継投は理解出来ません。

5点を追いかけると走者を溜めるしかありませんが、6回に理想的な展開を作ります。1死から今宮が中前安打、柳町も8球粘った後に右前安打。1死一、二塁で売り出し中の井上に回りますが一邪飛。2死となりますが甲斐に代打生海を送ると、一塁強襲安打で満塁と攻め立てます。
このイニングで1点でも返しておきたい場面で、周東が強振した打球は右翼スタンドへ。これが2号満塁弾となり、一気に1点差まで追い上げました。まさにチームに勢いをもたらす一打だったと思います。

押せ押せの中で7回も先頭の柳田が振り逃げで出塁。1死から中村晃が強烈なライナーを放ちますが、一塁手に捕球されると柳田が戻りきれずに併殺打。抜けていれば二塁打コースの当たりでしたが、飛んだ場所が悪過ぎました。

7回甲斐野、8回大津と無失点リレーをしましたが、9回に津森が失点。1死から制球が定まらず四球を出すと、送りバントで二塁へ。次の小郷選手には前進守備の右翼の頭を越える適時三塁打を打たれダメを押されてしまいました。四球から乱れるのは津森の悪癖ですが、またしても大事な場面で出てしまいました。

これで4位楽天との大事な3連戦の頭を落としました。ゲーム差は1.5、3連敗すると順位が入れ替わります。

ヒーローになり損ねたのは周東。満塁弾よりも初回の走塁こそが周東の生きる道だと思います。柳田の最敬礼がその意味を物語っているでしょう。定位置より前のフライでありながら辰巳選手の強肩ですら刺せない足は貴重な武器です。
今日の本塁打で勘違いせずに塁に出る打撃をすれば起用される事も多くなるでしょう。そうすれば盗塁王が視界に入ってくるはずです。逆に本塁打で調子に乗って、振り回すようなら、いつも通りで何の成長もしてない事になります。

今日は無安打に終わりましたが、プロ初打点を挙げた3年目の井上。昨季はキャンプから絶好調で開幕スタメンもと思われましたが、故障もあり2軍落ち。やっと上がってきました。
簡単に追い込まれても選球眼良く選べており、期待が出来そうな雰囲気は十分あります。ただし、まだ苦手の内角高めを捌いたシーンがありません。ここが彼の成長のバロメーターだと思っています。

先発の石川は2試合続けての背信投球となりました。この時期にこの内容なら話になりません。来週も使うのでしょうか?