開幕当初から言われてきた右打者の長打力不足、それを補うように6/17の阪神戦で追撃の狼煙となる一発を放ったのが野村勇。腰の手術で出遅れましたが、期待された男がやっと帰ってきました。

阪神戦の一発は高めの速球を左翼スタンドに打ち込ました。昨季も同様に速球系にはめっぽう強く、復帰直後で1軍投手の速さに慣れていない中で打ち込んだのは見事だったと思います。


今季は正木やリチャードが右の大砲候補として期待されましたが、共通して言えるのは1軍投手の速い球を1球で仕留めれなかった事でしょう。1打席の中で打ち頃の球は1球来るかどうか。それを仕留められなければ当然ながら打者が不利になります。

松中がよく言っていたのは相手投手の直球を一撃で仕留める事の重要性でした。それが出来たのが野村勇であり、出来なかったのが正木とリチャードでしょう。今月中にはデスパイネも来日します、右の大砲候補としてあった枠はこれで埋まってしまった気がします。今後は2軍で余程の成績を残さないと昇格するチャンスは無いでしょう。誰かがチャンスを掴めば、その枠は無くなります。プロの世界とはそういうものです。


そして周東をスタメンで起用した場合の代走枠。今季はこの枠で佐藤直が起用されて来ましたが数字を残せず降格。最近は三森が使われて来ましたが、佐藤直と同様にバットで結果を残せていません。代走から試合に入って打席が回って来ても期待出来る、そういう意味でもこの枠の1番手も野村勇になると思います。


後は藤本監督がどう起用するのか。野村勇は左投手に強く、右投手に弱いという弱点があります。柳町は逆で右投手に強く、左投手に弱いという弱点があります。

ポジションは違うものの、牧原大に中堅と二塁を併用して貰えば、相手投手によって使い分ける事は可能です。

この2人を併用するのか、成長させる為に固定するのか。そして牧原大のポジションを固定するのか、併用させるのか。それによって今後の戦い方が大きく変わってくるでしょう。


1つだけ言える事は、若手が入り込める1軍の枠がさらに厳しくなった事でしょう。チャンスというのは無限に貰える物ではありません。その時に掴めなければ次はいつ来るか分かりませんし、誰かがそれを掴み取れば無くなるものです。


厳しい現実とどう向き合うか。向き合えなければユニフォームを着れる時間は刻一刻と減るのみです。