オープン戦の全日程が終了しましたが、7勝10敗1分の9位で終わりました。


課題となったのは貧打。明日開幕を迎えても大丈夫と言えるのは栗原を始めとして数人だけでしょう。試合後には結果を残せなかった三森、ホーキンス、谷川原、増田、甲斐野の2軍降格が発表されました。


本来なら二塁のレギュラーとして開幕スタメンに名前を連ねるはずだった三森。オープン戦では46打数8安打の打率.174と不振を極め、一向に立ち直る気配がありませんでした。

途中、昼の2軍戦と夜の1軍戦のWヘッダーで打席数を増やすなど、首脳陣は立ち治るきっかけを模索しましたが効果が出ませんでした。

開幕は中堅手として期待された牧原大が二塁手に戻る事になるでしょう。ここからポジションを取り戻すのは容易でないと思います。このまま終わるのか、もう一度立ち直れるのかは本人次第です。


そしてオープン戦途中までは4番候補だった新外国人のホーキンス。後半に入り調子を落すと、逆に調子を上げたアストゥディーヨに立場を取って代わられました。

気になったのは打席から離れて立ちながらも、踏み出す左足がさらに外へステップする事。左投手の内角へ入ってくる球は打てると思いますが、右投手の外角へ逃げる球はさらに遠く見えるはずです。余程、選球眼が良くならないと重点的に狙われるでしょう。ラスト6試合では13打数2安打で6三振、簡単に言えばオープン戦中に弱点が露出してしまった気がします。

外国人選手等有のリーチの長さはあるだけに、日本人投手に慣れて、外角の見極めが出来るようになれば数字が上がってくると思いますが、どうなるでしょうか。


残念だったのはチャンスを貰いながらも若手がレギュラーを掴み取るほどの結果を出せなかった事。かろうじて正木が.256で2本塁打とレギュラー争いに道を残しましたが、期待された野村勇は故障でキャンプ中に離脱、リチャードと渡邉陸は不振で早々に2軍降格、柳町も.185、増田も.200と存在感を示せず、野村大に至ってはオープン戦中の昇格すらありませんでした。谷川原は打撃は成長の跡を感じられましたが、捕逸4と捕手としての守備力が、まだまだ足りな過ぎました。

唯一、ダークホースで結果を残したのが育成2年目の川村。少ないチャンスの中で1本塁打を含む.357と猛アピールをしました。ただし、左打ちの外野手は柳田、近藤、牧原大、周東、上林、柳町と揃っています。右打者なら確実に開幕前に支配下に登録されると思いますが、左打ちという事を考えると微妙かもしれません。首脳陣の判断次第でしょう。


WBCで甲斐、近藤、牧原大、周東と4人が抜けている最大のチャンスを、誰もものに出来ませんでした。こんなに出場機会を貰えるチャンスは、そうそう無いはずです。残念としか言いようがありません。底上げの無かった、このオープン戦の結果を見ると、今季はかなり厳しい戦いになる気がします。