西武からの山川選手のFA獲得が正式に発表されましたので、本日をもちましてホークスファンを辞めさせて頂きます。


小久保監督の言っていた美しい野球とは何だったのでしょうか?これで美しい野球が出来るのでしょうか?全く理解出来ません。グラウンドで活躍さえすれば何をしても良いというのは昭和の話であり、今は令和です。時代錯誤も甚だしいとしか思えません。


ホークスは2012年に当時所属していた堂上隼人が性犯罪を犯した事により、契約を解除しました。堂上は入団前に所属していた日産自動車時代にも性犯罪を犯していましたが、球団は更生したと判断し育成での指名に踏み切ったと後に発表しました。この件でも何も知らされていなかったファンを裏切りました。

それ以降は性犯罪に厳しいコンプライアンスを取ってきたはずなのに、西武で性犯罪を犯した山川選手をなぜ獲得するのでしょうか?全く理解出来ません。FA選言をしたとは言え、西武からは公式戦出場停止処分を受けており、それすら解除されていない選手。ましてや事実を隠してWBCに出場、西武でもファンに対してまともな謝罪すらしていないような選手です。厳しく言えば野球人以前に人として認める事の出来ないレベルです。


こんな選手を獲得する球団を応援する気になれないですし、応援したいとも思いません。孫オーナーは試合に勝てれば何でもいいのでしょうか?ファンはそうは思いません。女性ファンには何て説明するのでしょうか?ぜひ球場で説明してもらいたいものです。

常勝チームは試合に勝つだけでなく、格式の高さと気高さを兼ね備えてこそのチームです。山川選手を獲得して試合に勝っても格式の高さも気品さも兼ね備える事は出来ないでしょう。なぜプロ野球選手が尊敬されるのか?グラウンド上の成績だけでなく、人として立派だから尊敬される訳です。そこを履き違えて、成績さえ残せれば何でも良いというならば、ファンからは尊敬されない球団に成り下がるでしょう。


その昔、孫オーナーは日本一になって、いつかはMLBの優勝チームと世界一決定戦をやりたいと言っていました。その夢を信じてきましたが、性犯罪に厳しいMLBが性犯罪にこんなに緩いNPBと世界一決定戦をやる訳はないでしょう。まさに時代に逆行しているとしか思えませんし、これでは言っている事とやっている事が真逆です。


先日、楽天がパワハラを行っていた安樂選手を自由契約としました。今の時代のコンプライアンスを考えれば当然の事です。今回、ホークスが山川選手を獲得した事はその流れに逆行し、プロ野球界の常識は世間の非常識という流れを再び作り出してしまった気がします。



ファンになったダイエーホークス元年以来、弱い時も強い時も常に生活の一部としてホークスがありましたが、それも今日で終わりです。


今までありがとうございました。

そしてサヨナラ。


明日からは次の愛すべきチームを探したいと思います。

今日行われた第2回の現役ドラフトで水谷が日本ハムへ移籍する事となりました。そしてホークスが獲得したのは日本ハムの長谷川投手となり、1対1のトレードのような形になりました。


5年目を終えて1軍出場は無し。今季も2軍では83試合に出場したものの.259 4本と物足りない成績に終わりました。それでも打撃フォームを改造し、足を上げなくなった夏場以降は.297 3本と調子を上げていた為、来季はチャンスがあるかと思っていましたが現役ドラフトでの移籍になりました。


ホークスの若手外野手を考えると生海、笹川、川村と左打者ばかりの名前が挙がります。期待の右打者という意味では水谷が1番手でしたが、中堅を守るには守備力が足りないという事を考えると今回の放出は仕方なかったと思います。

1軍では近藤と柳田が両翼を守る事になり、チャンスがあるとすれば中堅のみとなります。しかし、そこにも周東や牧原大といった守備ではチームトップクラスの選手が居ます。来季で6年目24歳という事を考えれば、チャンスが貰えそうなチームに移籍出来てて良かったのではと思っています。


日本ハムは歳が近い選手が多いからと言っていましたが、チーム編成を考えると歳が近い選手が多いという事は早いうちに結果を残さないと生き残れないという事になります。昨季の現役ドラフトで移籍した選手も半数が1年で戦力外になりました。その現実を見れば、何が何でも来季で結果を残さなければいけません。長い目で見てもらえるチャンスを与えて貰ったではなく、来季1年間のみユニフォームを着るチャンスを与えて貰ったと考えるべきです。


身体能力は高いものの、それをホークスでは活かす事が出来ませんでしたが、阪神で大ブレイクした大竹のように、北の大地で輝いてくれる事を期待しています。


ホークスに加わる長谷川投手は変則の左腕。嘉弥真が居なくなった事により手薄になった中継ぎのワンポイントを補強した形になりました。今季は9試合に登板し8回1/3を投げて防御率1.08と数字は悪くありません。しかし、内容を見ると被安打8に四死球4と、完璧に抑えたというよりも、走者を背負いながらも凌いだという数字になっています。それでも大卒者2年目を終えばかり、まだまだ伸び代はあるのではと思っています。来季は大化けしてくれる事を期待しています。

来季からモイネロが先発に転向する事が決まったそうです。オスナの残留が濃厚になった事や本人が転向を希望していた事もあり決まったようです。

7年間で306試合に登板し、防御率1.95、135Hに40Sを積み上げてきた鷹の最強左腕が真っさらなマウンドに立つ事になります。ここ5年間は奪三振率が12点超と、時にはモイネロの攻撃と称される奪三振マシーンぶりを発揮してきました。しかし、キーとなるのはこの数字は下げる事。長いイニングを投げる為には体力配分が必要となります。1つのアウトを取る為に、いかに球数を減らせるか。バットに当てさせず、空振りを奪えるという最大の武器が最大の敵になってしまうかもしれません。
短いイニングを全力で投げてきたモイネロにとって最大の課題はそこになるでしょう。いかに球数を要さずに打たせるか?

150キロ台中盤の直球に分かっていても打てない大きな曲がりのカーブ、カットやスライダーの曲がり球にフォーク、チェンジアップの落ち球もあります。長いイニングを投げる体力の使い方を覚えれば二桁勝利どころか最多勝も狙えると思いますし、オリックスの山本投手がメジャーへ挑戦するならば沢村賞を獲ってもおかしくはないと思います。

そして、モイネロの先発転向のオスナ残留以外の要素としてはCSで好投したヘルナンデスの存在があると思います。シーズン中の登板はロッテ戦での僅か1試合。アウトを2つしか取れずに被安打3、四死球2と制球に苦しみボロボロでしたが、CSでは同じロッテに対して2試合で被安打0の無四死球と別人の投球を見せました。
日本のボールに慣れたと考えれば、来季は戦力として計算が出来るでしょう。ただし、モイネロ、オスナ、ヘルナンデスとブルペンの外国人選手に枠を3つ使う事は非現実的です。先発転向を球団が決めた理由はそこにもあるかもしれません。

そして気になるのはモイネロの契約。来季で3年契約が切れます。延長交渉はいつから始めるのでしょうか?現在の状況ではアメリカとキューバの関係は冷え込んだままですが、ここが急改善されキューバ選手が亡命せずにメジャー・リーグに挑戦出来るようになれば、モイネロは真っ先に狙われるでしょう。早めに複数年の契約延長をまとめて欲しいものです。
今オフに戦力外通告を受けた選手の新天地が続々と決まってきました。森がDeNA、上林が中日、嘉弥真と増田がヤクルト、育成の船越は巨人と育成契約が決まり、九鬼についてもDeNAが育成契約を検討との報道も出ています。ホークスの勝利の為に尽力してくれた選手の新天地が決まる事は嬉しい限りです。そして、佐藤直と古川に関しては育成での再契約が決まりました。

秋季キャンプではアメリカ・シアトルのドライブラインから関係者を招き、打撃フォームのデータ測定が行われましたが、これも秋季キャンプに参加した野手のうち、半分程度しか対象にならなかったそうです。期待値の高い選手はデータを計測され修正の課題プログラムが与えられましたが、期待値の低い選手にはそのチャンスすら与えられませんでした。

プエルトリコのウインターリーグには田上と川村。台湾でのアジア・ウインターリーグには風間、大竹、井﨑、佐藤宏、牧原巧、イヒネ、正木、藤野、桑原の参加が決まりました。ここに名前の挙がった選手は来季の期待値の大きい選手でしょう。逆にここに名前の挙がらなかった選手は相当な危機感を覚える必要があると思います。

小久保監督も「平等はありえない世界」と発言をされていました。これは斉藤和4軍監督が今季の1軍投手コーチ時代に「チャンスはあるが平等ではない」と発言されていた事と同じになります。

チャンスを貰えるかどうかは選手次第、アピール出来なければ埋もれて終わります。秋季キャンプ序盤では「ごますりの当てつけのようにアピールしてくる選手が居ない」と小久保監督が嘆いていました。普段は小久保監督の視界に入らなかった3軍以下の選手にとっては1軍監督へ唯一、直接アピールが出来る場であり、こんなビッグチャンスは秋季キャンプしか無いはずです。
2年前でしょうか?王会長が春季キャンプで自ら聞きに来いと門扉は開いていると言ったのに、聞きに行ったのは渡邉陸だけだったという事がありました。
グラウンドに居るのはお友達ではなくライバルです。そのライバルを蹴落としてでも進まなければ、自らが蹴落とされて終わるだけです。若手選手たちには競争意識が足りないのでないでしょうか?先へ進める可能性を自ら手放している気がします。

2月のキャンプインまで2ヶ月半しかありません。オフという言葉は1軍で結果を残した選手のみに与えられる言葉です。1軍で結果を残せなかった選手にとってはシーズン中よりも辛いトレーニングをしないといけない「オン」の時期になるはずすが…

秋季キャンプで打撃を大きく変えないといけないと話した野村大。5年目となった今季はプロ初本塁打を放つなど、自己最多の41試合に出場。しかし、打率.216で出塁率も.253となり、昨季より数字が落ちました。本人が「長打も出ないし、率も打点も残せなかった」と言う通り1軍では戦力になれませんでした。

足が早いタイプでもなく、守備が上手いタイプでもありません。プロの世界で生き残るには打撃しかないでしょう。野村大といえば左キラーという印象を持っている方もいるかもしれませんが成績は真逆です。今季は対右投手が27打数9安打で打率.333と得意にしましたが、対左投手は47打数7安打で打率.179と苦手にしました。

ホークスには左打者が多く、どちらかと言えば左投手を打てる右打者になる方が多くチャンスは貰えるでしょう。1軍に生き残る為には左投手攻略が鍵になると思います。

年下の井上が頭角を現し、1年先輩であった増田は今季で戦力外となりました。野村大にとっては年々立場が厳しくなってきており、来季は勝負のシーズンとなるでしょう。タイプ的にはレギュラーというより代打の切り札だと思っています。過去のホークスには大道や吉村といった左キラーの代打の切り札が居ました。シーズンを通して1軍に残る為には、そのポジションを掴み取る事が絶対条件だと思います。


そして久しぶりに記事で名前を見たのが育成の4年目の石塚。今季は2軍出場がメインになって強打の捕手として渡邉陸のライバルに育つはずでしたが、2軍の出場は僅か5試合とだいぶ遅れを取ってしまいました。今季は3軍、4軍で114試合に出場し.280で22本という数字を残したそうです。

疑問なのは、この数字を残しながら2軍でのチャンスの少なさ。5試合で14打席しかチャンスを貰えていません。3軍や4軍の相手は、ほとんどがプロ野球選手ではありませんし、いつまでもそのレベルの投手と対戦させても成長が鈍化するだけです。

このチャンスの与え方の偏りが若手選手のモチベーションを下げている気がします。支配下選手であろうが2軍でも成績を残せないなら、どんどん下に落とすべきでしよう。競争をさせる為に4軍制を敷いたはずです。打っても打っても上に上がれない、チャンスを貰えないでは話になりません。

シーズン当初に選手ごとに一定の打席数や登板数を確保して成長を促しているという記事を目にしましたが、その数は月単位やで変えていかないといけないはずです。


来季は2軍で3割30本と言ってるようですが悠長過ぎます。同期は大卒1年目でプロ入りしてきます、本人も大卒1年目=1軍の即戦力という考え方をしなければならないと思います。

育成選手は一部の能力に魅力はあるものの全体としてみれば劣る為、支配下ではなく育成での指名となったはずです。しかし、石塚で言えば、それは高卒時点での話。プロ野球選手として野球漬けの生活を4年も送ってきた中で、学業をこなしながら練習をしてきた大卒と同じレベルでは困ります。本来なら「キャンプから打ちまくって支配下登録され、1軍で結果を残す」と言わないといけない立場のはずです。いささか考え方が甘過ぎるのではないでしょうか?

育成指名で入団した上の世代は居なくなりました。来秋に戦力としての見極めをされるのは、この育成世代となります。来季は大学生活と同じ4年間をプロで過ごしてきた結果を求められる1年になるはずです。

オフの最大の懸念材料であったオスナの残留。今季は49試合で3勝2敗26Sに防御率0.92と抜群の安定感を誇った守護神の残留が大筋に合意に達したようです。ただし、内容は4年で出来高を含め40億円の大型契約と報じられており、金額的には積み過ぎのような気もします。

CS敗退後のオスナのコメントを読む限り、流出やむなしといった感じでしたが、これは代理人に上手く乗せられた気がします。サファテの時は3年契約でしたが、オスナは4年。サファテは37歳のシーズンに翌年から3年契約をしましたが、早生まれのオスナは来季の開幕で29歳、年齢を考えると出来高付きの4年契約はありだと思います。

問題なのは金額。オスナにこれだけの金額を出すと、来季で契約の切れるはずのモイネロにはいくら出す事になるのでしょうか?当然ながらキューバ政府もオスナの契約金額の事は耳に入るでしょう。今季までのモイネロの貢献度を考えれば同程度の要求はあって当然です。果たしてそれだけの金額を払えるのでしょうか?

来季はすでに松本裕と藤井が中継ぎで確定。モイネロは先発転向も噂されていますがオスナの残留はそれを後押しする形になるのでしょうか?

それから、西武の山川選手がFA宣言をされたそうですが、ホークスには必要ありません。何度も言いますが獲得するようならホークスファンを辞めます。
ファンクラブの更新もしていません、今日はファンクラブから謎の電話がありましたが、山川選手を獲得しない事が決まるまでは来季のファンクラブ入会はしません。
今季を語る上で誤算も誤算どころでなかったのが助っ人外国人野手たち。

ガルビス      19試合 .152 33打数 5安打 0本 1打点 1四死球 11三振
アストゥディーヨ 20試合 .136 44打数 6安打 1本 3打点 5四死球 2三振
ホーキンス     3試合 .000 9打数 0安打 0本 1打点 0四死球 4三振
デスパイネ    20試合 .071 42打数 3安打 0本 0打点 7四死球 13三振

4人合計で128打数14安打で打率.109 1本 5打点 13四死球 30三振。
シーズン前に誰がこんな数字を予測出来たでしょうか?4人揃って全く戦力になりませんでした。逆の考え方をすれば、頼みの外国人がこれだけ戦力にならなくても、チームの総得点数がパ・リーグ1位であったというのは驚きです。

ガルビスは2年目なので、そこそこはやってくれると思っていましたが昨季からの進歩は見えませんでした。アストゥディーヨも三振の少ない打者と言う触れ込みでしたが、単なる早打ちで三振が少ないだけでした。大砲候補として昨秋のキャンプでテストをしてまで獲得したホーキンス、こちらは当たれば儲けものくらいの感じで獲得しましたが、本塁打どころか無安打。3人とも性格は真面目な外国人でしたが、その真面目さが仇になってしまったのでしょうか?厳しく言うなら大外れでした。

この3人の成績を見て慌てたフロントが6月に急遽獲得したのがデスパイネ。昨オフの契約満了でホークスを離れていましたが、日本球界を熟知している事もあり再獲得に踏み切りました。しかし、年齢的な衰えが顕著となり、35打席連続無安打と不振が続き、打率.071に0本塁打と期待に応える事が出来ませんでした。

柳田、中村晃、今宮がベテランの域に入り、打線は過渡期に入っています。その為、若手への切り替えるの補助となる働きを、FAで獲得した近藤や外国人野手に期待していましたが、期待通りの働きをしてくれたのは近藤だけとなり、逆に若手への切り替えの障害となってしまいました。

ここ10年、自前で獲得した外国人野手が大当たりと言えるのはデスパイネの紹介で獲得したグラシアルくらいでしょう。スカウトが連れて中で当たりと言えたのは1年目のペーニャくらいのものです。そのペーニャも2年目の不振で戦力外とすると、翌年に在籍したオリックスでは32本を放つというまさかの事態になってしまいました。

下記に直近10年のホークスが連れてきた新規となる助っ人外国人の打撃成績をまとめてみましたが見るも無残な数字ばかりです。

グラシアル(5年)  
362試合 1299打数 380安打 59本 178打点 282三振 113四死球 打率.293 出塁率.347

ペーニャ(2年) 
185試合 611打数 164安打 22本 92打点 182三振 63四死球 打率.268 出塁率.335

ラヘア(1年) 
111試合 348打数 80安打 16本 57打点 121三振 39四死球 打率.230 出塁率.306

ガルビス(2年)  
57試合 144打数 24安打 2本 12打点 40三振 19四死球 打率.167 出塁率.262

カニザレス(3年) 
38試合 85打数 22安打 1本 8打点 17三振 6四死球 打率.259 出塁率.304

アストゥディーヨ(1年)  
20試合 44打数 6安打 1本 3打点 2三振 5四死球 打率.136 出塁率.220

アルバレス(1年)  
12試合 37打数 6安打 1本 3打点 7三振 3四死球 打率.162 出塁率.225

コラス(1年)  
7試合 18打数 5安打 1本 2打点 6三振 3四死球 打率.278 出塁率.381

ジェンセン(1年)  
6試合 12打数 1安打 1本 1打点 9三振 2四死球 打率.083 出塁率.214

ホーキンス(1年)  
3試合 9打数 0安打 0本 1打点 4三振 0四死球 打率.000 出塁率.000

10人中で当たったのは2人、ここまで数字が悪いとスカウティングに問題があるとしか言いようがありません。この責任は獲得したフロントやスカウトにあるでしょう。当然ながら、しかるべき責任を取るべきです。ここまで外国人野手全員が戦力にならなかったのは本当に久しぶりだと思います。
過去に活躍した外国人の名前を挙げると李大浩やデスパイネの名前が挙がりますが、他チームで活躍したところを大金を積んで引っ張ってきただけです。自チームのスカウティングは全く機能していません。

ただし、この理論を当てはめると巨人から獲得したウォーカーは十分期待出来そうです。と言うか、やってくれないと非常に困ります。
終盤に昇格した井上の活躍の裏で、今季も結果を残せなかったリチャード。最初に昇格した2021年には105打数で打率.181ながら7本塁打20打点と未来を明るく照らしてくれましたが、2022年は63打数で.159 3本5打点と失速。今季はさらに大失速し、61打数で.115に0本1打点という数字となってしまっていました。

長谷川前打撃コーチも直すところは無いという程の打撃フォームですが、結果はついてきません。打席に入っても直球を仕留めきれず、変化球にクルクル回る姿には進化が見られません。2軍では19本56打点と長距離砲として期待される数字を残し、史上初となる4年連続本塁打王を獲得しました。しかし、この記録は赤っ恥以外の何物でもないでしょう。2軍で4回も本塁打王を獲りながら、1軍に定着出来ずに「2軍の帝王」になっているという証でしかありません。

例年のごとく2軍でどれだけアーチを描いても、1軍に来ると打撃が別人になってしまいます。これで6年目のシーズンも終わりました、そろそろ何かを大きく変えないといけない立場になってきたはずです。
周東や水谷はシーズン中に足を上げないフォームに変えてから打撃が安定しました。リチャードも同じように足を上げないフォームを変えてみるくらいの変化が必要なのではないでしょうか?リチャード本人が言いうようにフルスイングしなくてもスタンドへ届く力は持っています。大事なのはミート力、その為には足を上げないという考え方もありだと思います。メジャーで本塁打王を獲得した大谷選手もメジャー1年目のオープン戦で不振が続くと、足を上げない打撃フォームに変えてから大きく成績を伸ばしました。
現状のリチャードは1軍クラスの投手の直球を仕留めきれていません。スイングスピードはチームでもトップクラスのはずですので、タイミングが取れていないのでしょう。1打席で来るチャンスボールは1球あるかどうか。その中で唯一のチャンスを仕留めきれなければ、おのずと結果はついてきません。

そして変わらず弱いのがメンタル。守備でエラーをすれば打席でも引きずります。2軍であれだけ打てるのに1軍ではさっぱり打てないのはメンタルの弱さもあると思います。ここはいっその事、個人でメンタルトレーナーを雇ってみてはどうでしょうか?年俸が安いから雇えないというならばユニフォームを脱いでもらって構いません。今のままなら支配下枠の無駄でしかありません。

1軍クラスの投手に対しても「打ってやるから投げてこい」、このくらいの考え方が出来るようにならないと、いつまで経っても弱気の虫が湧いてきてバットが出てこないままでしょう。メンタルの強化は必須だと思います。

そして気になったのが先日、読んだ記事。8月上旬の昇格時について「調子は良かったけど、四球を選んでも結局は安打のランプが付かないとダメみたいな」というコメントがありました。四球でも安打でも、出塁してチームに貢献する事は同じです。これを読んでリチャードは打席での考え方にも問題があるのではと思いました。
今季のメジャーではフィリーズのカイル・シュワバーという選手が打率.197ながら47本塁打を放つという珍記録を達成しました。この選手の特出すべき点が出塁率。四死球合わせて132個を記録し、打率よりも1割以上高い.343を数字を残しました。
今や重視されるのは打率よりも出塁率です。安打を打てなくても四球を選んでチームに貢献出来れば良いはず。それゆえにリチャードの自己中心的な考えは理解出来ません。安打を打てなくても四球で塁に出れた、それで良いのではないでしょうか。四球を多く選べるようになれば、投手は四球を出す事を嫌がりストライクゾーンで勝負しに来るでしょう。そうなれば打てる球が増えるはずです。目先の自分の気分でしか野球を出来ないのであれば成長は鈍化します。自分がいかにして安打や本塁打を放つかより、いかにしてチームに貢献すべきかを考える必要があるのではないでしょうか?正直、野球脳が低過ぎます。
柳田や近藤クラスの主軸ならこの考えでも構いません。かたやリチャードは1軍と2軍を行き来するエレベーター選手。個人の事よりも、いかにチームに貢献するかを考えるべきでしょう。長らく2軍で中軸を打っている事により、考え方がおかしくなっている気がします。

来季は7年目、同じポジションで年下の選手が1軍に出るようになり、ロマン砲として期待される旬の時期は過ぎました。フェニックス・リーグからは右肘が入り過ぎる癖の修正に取り組んでいるようですが、そう簡単に癖は直らないでしょう。この秋から冬をどう過ごすかでユニフォームを着られる残り時間が大きく変わると思います。とことん自分を追い込んで成長しないと、今のままでは生き残れないと思います。

以前、リチャードの事を金の卵かうずらの卵かと書きましたが、このままならうずらの卵で確定のようです。

厳しい事をずらずらと書きましたが、期待をしていない選手には厳しい事を書きませんし触れもしません。リチャードについて書く事が、これで最後にならない事を願っています。
血の入れ替え第1弾として高橋礼(28歳)と泉(26歳)を放出して、巨人からウォーカー外野手(32歳)を獲得するとの報道が出ました。日本人選手2名を放出して、外国人選手をトレードで獲得するのは異例でしょう。しかし、ホークスの駐米スカウトの能力の無さを考えると、日本でプレイ経験のある外国人選手を獲得する方が安心材料かもしれません。

高橋礼は、ここ数年の不調を考えれば放出候補に名前が挙がる事はおかしくないでしょう、今季も先発のチャンスを与えられましたが結果がついてきませんでした。逆に泉については毎年中継ぎで活躍していたので、今季の不振のみでの放出は意外でした。

ウォーカー選手のイメージはスポーツニュースで、たまに目にする程度で正直あまり詳しくありません。走塁ミスやら守備時の送球難があるものの、打撃は長打力もあり魅力的なものがあるというくらいでしょうか。
来日1年目の昨季は124試合で打率.271 23本 52打点。今季は57試合で.263 6本と数字は落としたものの、ホークスの野手外国人全員を合わせた数字が128打数14安打で打率.109 1本だった事を考えれば、リーグの違いはあるものの計算がしやすとはずです。 これで課題である右打ちの強打者の弱点も補えるかもしれません。外野の守備時に送球難があると言われていますが、基本は指名打者で起用すると考えれば問題はないと思います。

出血トレードかもしれませんが、個人的には悪くはない選択だと思います。そしてトレードは戦力外ではありません。相手チームに請われて行く訳ですから、期待されるという事の証です。高橋礼と泉圭輔の今までのチームへの貢献に感謝するととともに、これからの人生が幸多きものになる事を切に願います。


高橋礼
107試合 17勝22敗 27HP 防御率3.92

泉圭輔
118試合 3勝5敗 26HP 防御率3.00

アダム・ウォーカー
181試合 打率.269 29本 72打点 6盗塁 出塁率.299

そして、この後に予定されている現役ドラフトには2名をリストアップしなければなりません。果たして誰を出すつもりでしょうか?こちらも、あっと驚く名前が出てきそうな気配です。
秋季キャンプの第1クールを終えて小久保新監督から聞こえてきたのは嘆きでした。午前は個別練習、午後は自由練習になっているようですが、午後になるとメインもサブも広いグラウンドがガラ空きだそうです。

理由としては今季から導入した最新鋭の「アイピッチ」というピッチングマシーンが室内に設置されているという事もあるそうですが、室内では飛距離は分からないでしょう。なぜ外で打とうと思わないのでしょうか?かなり人気のある機材らしいですが、待っている時間は無駄だと思います。

小久保監督は「毎日ごますりの当てつけのようにフリーバッティングをする選手がいてもいいと思う」とも言いました。今回の秋季のキャンプは投手と野手の縦割りキャンプとなりました。無名の若手でもアピール次第では1軍首脳陣の目につく事もあるでしょう。名前や自らの武器を覚えて貰いたいと思わないのでしょうか?やはり今のチームの意識の低さが出てしまっています。正直、これでは第2の千賀や甲斐は出てこないでしょう。

黄金時代を築いた選手たちは日が暮れるまでロングティーに明け暮れ、守備練習では泥に塗れました。今は令和であり、昭和や平成と違うと言われるかもしれませんが、長いシーズンを戦い抜く体力を徹底的につけられるのは秋季キャンプしかありません。春季キャンプではシーズンが目の前なので体力をセーブしない練習は現実的ではないでしょう。どんなに良いフォームを身につけても、体力がなければ長いシーズンの中で崩れていきます。体を苛め抜いてアピールを出来るのは今のはずなのですが…

今季はシーズン中に若手選手がSNSでライブ配信を始め、未成年がいたにもかかわらずアルコール缶が映り込んでいたという事がありました。未成年のアルコールにも問題はありますが、2軍にも上がれないような選手がシーズン中にも関わらず呑気にSNSのライブ配信を始めたという時点で、寮の中が緩み切っているという想像は簡単につきました。プロ野球選手としての自覚が足りな過ぎます。

縦割りキャンプは1軍選手と仲良くなり、自主トレに入れてもらう場ではありません。自主トレは数が多すぎると練習量が減るので迷惑になります。若手から声を掛けるではなく、1軍選手から光るのもがあるからと誘われる場であるべきです。

ドラフト1位の佐藤直ですら4年で戦力外になり、育成選手では支配下登録された渡邉陸を除く2018年組が全員今季で背番号を剝奪されました。簡単に言えば来オフにクビになるのは2019年組でしょう。石塚、伊藤、勝連、村上あたりは残り1年の中でどれだけアピール出来るのかが野球人生の瀬戸際になると思います。

「これで1軍選手に勝てるのかな、短い野球人生ですからね」という小久保監督の言葉がありました。この言葉に全てが凝縮されていると思います。