監督・脚本 和島香太郎

主演 加賀まりこ 塚地武雅

助監督 富澤昭文

配給 ハピネットファントム・スタジオ

公開 2021年

 

知的障害をテーマにした映画。

しかし、思想を押し付ける事無く、ストーリーとしては本当に日常の切り取りの様に進行していく。

グループホームに反対する住民等も出てくるが、反対派の住民の子供が叩かれる等の被害にあっており、

どっちの言い分も分かるなぁ・・・。自分であったらどうするのか。

主役の塚地さんが演じた忠さんの事やグループホームに入居するそれぞれの人の事を詳しく知れば、

その怒りも少しは和らぐだろうけども、住民側に知らなければならない義務はないもんなぁ・・・と、色々と考えてしまう。

その色々と考えさせることが問題解決の第一歩なのだから、この映画は大成功なのだと思う。

どちらかの言い分だけに偏る事との無いこのストーリー構成は本当に好感が持てる。

 

演技面では加賀まりこさんは言わずもがな、本当に自然な演技で、映画なのだということを忘れさせられる。

塚地さんは裸の大将でも、主役として知的障碍者の役を演じていてそちらはあまり好きではなかったが、

こちらはその頃感じた「自分が主役だから目立つんだ!」みたいなギラギラした感じが無くてとても良かった。