認知症のこと、家族のこと、どうしたらいい?
本人、家族にとって「認知症」という事実は、逃れられない事実です。
では、どうすればいい?
という問いを持っているなら、まずこの本を読んでください。
「認知症の私から見える社会 丹野智文 」
(Amazonkindleでも読めます)
これから自分はどう生きたいのか?
真剣に考え感じてみると、何か掴めるはずです。
私の母は25年以上前に若年性アルツハイマーを発症しました。
そのとき、この本を読めていたら、あんなに何もかもに絶望したり、家族親族に理解してもらえず苦しかった時期をもっとスムーズに過ごすことができたと確信します。
母の気持ちも、父の気持ちも、自分の気持ちも、妹たちも、 大切にできず、ぶつかり合って、分かり合いたいのに分かり合えず、不安や怖れで絶望していました。
どうしていいのかわからずに、15年以上を葛藤して過ごしたのでした。
そんな中試行錯誤しながら、後から血管性認知症を発症した父と母のふたりの自宅暮らしを支えました。家族で罵り合いながらぶつかったり。
あの時、この本があれば。
もっとお互いの想いを素直に語り合い、尊重し、それぞれに優しく、生活を整えて生きていくことができたに違いない。
この本を読みながら、大きく心が揺さぶられて、両親に、妹たちに、申し訳なく思って「ごめんなさい」「ゆるしてください」と思わず独り言。
でもでも、こうやって今生きていて、助け合って、「ありがとう」「愛してる」です。
こういう言葉が自然に出てくるくらいに両親に成長させてもらったと感じます。
怖れや不安から逃げる時期も大切です。
それは心のために。
落ち着いたら、次のステップへ。
どう生きて生きたいか?
真剣に考え素直に話し、自分の道を歩くと決める。
そこからが、はじまりです。
今の私にとって家族は誇りです。
それぞれ自分らしく生きています。
この本には、前向きに自分らしく生きることを応援するパワーがあると感じました。
家族にとって、本当の優しさとは何か。
相手を尊重することの素晴らしさを知ることは、喜びです。
認知症に対する、偏見や決めつけ、思い込みが誰にも必ずあります。
それを知ることができるのがこの本です。
認知症の症状について詳しく知ることが、非常に重要で、その症状はひとりひとり違います。
まさに個性的です。
そうして実際にどう対処していけばいいのか?のヒントもたくさん詰め込まれています。
アイデアの宝庫です。
どんな一日をどういう風に生きたいか?
それさえ知っていれば、めげずに生き切ることができると信じています。
認知症両親は今日も施設で生きています。
ありがとう、父さん、母さん。
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松元佳子
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