認知症両親を在宅介護していたころ。
私は無意,識に自分を被害者として認識していた。
 
この無意識の被害者意識、介護生活を精神的につらくし、自分を追い詰める曲者。
なぜなら無意識に自分と家族の間に対立構造を作り出してしまう。
日常的に認知症両親や家族に私がケンカをうっている状態。
思い返してみると、確かに思い当たる(グサッグサグサッ←ささる、えぐる)。
 
このことから、介護家族は無意識な被害者意識を日常的にもっていないか?チェックしてほしい。
無意識に抱く被害者意識は、自分を苦しめるだけでなく、無意識な相手にも影響を及ぼす。
そうして悪循環がはじまり、険悪な雰囲気が充満した日常になる。
 
無意識の被害者意識に気づいて、目の前の出来事という「事実」だけを中立した視点で捉えられるようになると、かなり精神的つらさが改善できる。
 
自分の思考癖に気づき、地道な改善を続けよう。
このことを介護を始めるときに知りたかった。
 
精神的なストレスは自分の思考癖を知りそれを改善していくしかない。
思考癖と書いたけれども、自分自身を深く知るということに通じる。
自分の取扱説明書を自分で作るということ。
認知症介護で作られた自分の取扱説明書は、私にとって宝。
 
何事も人のせいにするのは簡単。
それを人のせいにするのではなく、自分の内側を見つめ、私には今何ができるだろうか?と意識的になると理想の未来ストーリーを描くことができ、そこへの解決策が浮かんでくるし、実行する方法がたくさんあるのだと理解できるようになる。
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松元佳子