母がわたしに 向ける穏やかでまっすぐな笑顔
それは三姉妹でたずねたときも、
その他の誰かとたずねたときも、
母がわたしにだけみせる特別な笑顔。
その母の特別な笑顔のために、
わたしは母に会いに行く。
わたしが母に与えることができるのは、
愛情と信頼と生き抜くための精神的なエネルギー。
母が人生でいちばん欲しいものがそういうことなんだろうと感じる。
なんとなく肌で感じていたその事を、
妹次女に確認したくて聞いてみた。
やっぱり妹次女もそう感じていたとのこと。
ことばで伝えることができない母。
手を握ったり、
背中をさすったり、
肩や膝にそっと手を置いたり、
優しくいとおしさを込めて、
ことばとともに、
スキンシップで伝える。
母さんはここで生きてる
わたしも今ここにいる
わたしの愛情はあふれるままに母さんへ
母さんはそれをしっかりと受け取って
母さんの笑顔が光輝く
一緒にいる今は一瞬だけど
その瞬間にわたしの感じるすべてを母へ届ける
それはわたしから母への一方的なものではなく、
同じように母からわたしへも与えられるもの
わたしがこどものころに思い描き欲しかった母の愛情とはぜんぜん違う！
母の愛情はいつでも母のなかにあったのに、
わたしは違うかたちの愛情を夢見ていたからわからなかった。
けれど今はわかる
人にはその人だけ表現できる愛情がある
その人だけのオリジナルの愛
愛は不変でも
かたちは様々
求めるものと違えばないと思ってしまう
でもいつも愛はそこにある
母が教えてくれる大切なこと
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松元佳子
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