旅のことばカードから私の話を書くブログシリーズです。
旅のことばとは?
 
カードの33から40は[みんなのことば]です。
認知症両親と家族に寄り添ってきたわたしのことばを綴ります。
 
【見守りサポーター35】
見守り、応援するだけでも、力になれる。
 
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自分のまわりに認知症の家族を介護している人がいて、とても頑張っているようです。
そのとき
家族のことだからと触れないようにしていると、介護している人たちはどんどん孤立していってしまいます。
そこで
その人が今どのような状況にいて、どれだけがんばっているのかを聞き、その人のことをいたわり、見守り、応援します。
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いや~、このテーマは難しい!
認知症の症状や状態、その時々によります。
もちろん、話を聞いてほしいし、いたわってほしいし、見守り、応援も有り難い。
 
けれど状況によっては、
 
・そっとしておいてほしいときもあり
→じっくり休みたい
・むやみに声をかけられたくないときもあり
→認知症の人がまわりに過敏に反応して恐怖を感じ暴言暴行動にでることがある
・見てるだけじゃなくて手伝ってほしい!ときもあります。
→病院受診時認知症の人と介護者とふたりのときは、声をかけて必要な時に手伝ってもらいたい
 
などということもあるわけです。
 
一番困るのは、優しさやお手伝いの押し売りです。
たまにいらっしゃる。
認知症の人の気持ちを良く理解せず、ただサポーターの勉強をしたからという自信だけで、声かけしてくださる人の中に、とても迷惑な方がいます。
「わかったつもり」の人です。
 
認知症の方は、とても繊細です。
ちょっとした言葉に興奮して暴れたり、大声を出したりすることもあるのです。
 
わたしの母は、「おばあさん!」と何度も何度も声をかけられ、怒り出しました。
母は、自分のことを「おばあさん」だとは思っていません。
それなのに、あきらかに自分に向かってお世辞にも若くはないつまりおばさんに「おばあさん」と声をかけられて、不愉快だったのです。
 
そのとき相手に悪意がなかったので、非常に困りました。
でもその相手の方は、母に優しく声をかける自分に無意識に優越感を持っているように、わたしには見受けられました。
そこがさらに母の癪に障ったようでした。
 
これからは誰もが認知症の方とお話しすることもあると思います。
その日、その時、相手とうまくコミュニケーションが取れるよう知識を積極的に得ることや、介護家族が何を求めているのか?聞いていただけると嬉しく思います。
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松元佳子