旅のことばカードから私の話を書くブログシリーズです。
旅のことばとは?
カードの16から32は[家族のことば]です。
認知症両親と家族に寄り添ってきたわたしのことばを綴ります。
【さりげない告白20】
何かのついでに世間話のように。
本文ここから~~~~~~~~
家族が認知症になったということを、自分の職場や近所の人にまだ話せていません。
そのとき
認知症になったことを、関係のある人たちに伝えられないまま、自分たちだけで抱え込んでしまいがちです。
そこで
何か特別な機会をつくるのではなく、何かのついでに世間話のように伝えてみます。
本文ここまで~~~~~~~~
・若年性アルツハイマーだった母
母の様子がおかしいことを周囲の人に話すことなく、自分たちで長く抱え込んでいました。
それはまだ認知症という言葉や若年性アルツハイマーへの理解がなく、何をどう説明していいのかわからないということもあったし、説明しても理解されない現実がありました。
そこで、言葉で告白するのではなく行動で示していました。
母に父が付き添ったり、私たち三姉妹が付き添って、出かけます。
母がひとりで行動しなくなったことに気づいた人が、
「奥様、どうかなさったの?」
「お母様、どうかなさったの?」
と聞いてくださいます。
そのときが、さりげない告白のタイミングでした。
母も一緒にいるので、言葉には注意して告白しました。
・物忘れが激しいこと
・ひとりでいたら声をかけてほしいこと
家に引きこもらず、家族と出かけていたので、いわゆる徘徊という行動のとき、たくさんの知り合いや地域の方々にお世話になりました。
みなさま、本当にありがとうございました!
・脳血管性認知症を発症した父
父の場合は、母のときの学びがたくさんいかされました。
父自ら、出歩いて挨拶したときついでに告白。
買い物の荷物が重いとか、
出口がわからなくなったとか、
すぐに近くにいる人に声をかけて、自分の状況を説明して、助けてもらっていました。
わたしには図々しく思えるほど周囲に告白して笑顔で甘える父。
そうすると、とても父自身はラクだといっていました。
わたしや妹たちも、外で聞かれればどんどん両親のことをしゃべりました。
さりげない告白で周囲の人に気軽に声掛けしてもらえるようになると、とても安心します。
~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~
松元佳子
☆facebook
☆Instagram
☆Twitter