旅のことばカードから私の話を書くブログシリーズです。
旅のことばとは?
 
【自己紹介グッズ13】
百聞は一見にしかず。
見せるものがあれば、もっと伝わる。
 
旅のことばカード」の2から15までは、[本人]の旅のことばです。
本来なら父や母それぞれのことばを綴るものですが、父や母を見守ってきて感じたわたしのことばとして書き記してみます。
 
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いろいろな場面で人と出会う機会が増えてきました。
そのとき
自己紹介や最近のことを話すとき、思うようにことばが出なかったり、時間がかかったりして、うまく伝えられないこともあるかもしれません。
そこで
小さなアルバムやノートに、自分のことをあらわす写真などを入れて持ち歩くようにします。
 
~~~~~~ここまで
 
・若年性アルツハイマーだった母
母はとてもプライドの高い人なので、人に話しかけられることを嫌っている様子でした。
そのため自己紹介グッズとして役立ったのは、母の洋服に縫い付けたネームだけでした。
夫婦で出かけた先で、母は突然何かの不安や恐怖に襲われ、その場から走り去ることが度々ありました。
母のために母の「自己紹介グッズ」になるようお守りやメモ帳に連絡先を書いたものをポケットやカバンに入れても、母はすぐに見つけて取り出してどこかに隠してしまいました。
そのため、洋服の裏側背中部分に大きめのネーム(母の氏名、連絡先の住所と電話番号)を縫い付けていました。
施設に暮らす現在は、施設入所時に記入した「母の生活歴」がいちばん詳しい「自己紹介グッズ」です。
 
・脳血管性認知症を発症した父
父が使っていたモノなどの中から、今思うと「自己紹介グッズ」の役割を果たしていたものがいくつも思い浮かびます。
認知症の症状の進行に合わせて、変わっていったものもあれば、ずっと使っているものもあります。
 
例えば。
父はノートや日記、手帳を、よく書いていました。
自宅ではノートや日記、外出先では手帳に、自分が覚えておきたいこと、連絡先、会った人、出来事などをメモしていました。
もしも誰かに何か質問されて困ったら、すぐにノートや日記、手帳を開きます。
 
父に携帯電話を持ってもらったこともありましたが、電話機能さえ使いこなすことが難しいことが多く、わたしとしては残念でした。
しかし父にとってはなじみのない携帯電話は必要性を感じなかったのだと思います。
 
便利なデジタルグッズの中で父が思いのほか使いこなせたのが、デジタルカメラです。
写真を撮ることが好きだったので、記憶代わりにデジタルカメラを常に携帯し使用している時期がありました。
これは父にとってとても良い自己紹介グッズだったと思います。
自分で写真を撮ること、撮った写真を誰かに見てもらえること。
父がデジタルカメラを携帯していた時期は、たくさんの方とうまくコミュニケーションをとることができていたように思います。
 
施設で暮らす父の現在は、スケジュールを記入できる日記帳がありますが、ほとんど書いていない様子です。
それでも日記帳を持つことで、父らしさをほんの少し表現できているのではないかとわたしは思っています。
 
そしてわたしも、「自己紹介グッズ」を持っています(笑)
それが「セルフマガジン」です(笑)
両親とわたしのことをまとめた冊子です。
ご覧になりたい方に無料で配っています。
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松元佳子
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