主治医に相談して受け入れられたことが、現場にくる医師や施設の担当看護師の意思で反映されない。

 

2015年当時父は水頭症シャント術後のリハビリ入院中で、母は24時間介護が必要なため在宅介護を断念し、とにかく空きがあり父の入院に合わせてすぐ入居できた住宅型有料老人ホームに入所していました。

住宅型有料老人ホームでは、個室ではなく、カーテンでベッドだけが仕切られ簡易な洋服ダンスかわりのクリアな収納ケースを2つ使用するのみの簡素な場所でした。

その理由は、費用だけでもなく、母がアルツハイマー型認知症でからだに不自由なところがなく人の目が必要だったからというもの。

以下当時の記録から。

 

2015年9月17日

 

母の入居する施設の提携病院の医師の定期訪問診療に立ち会った。

素晴らしい主治医はいるものの、定期訪問診療にいらっしゃる医師は毎回違う…。

これは、提携病院の医師不足によるもの。

主に主治医は従来からつながりのある重篤な患者を優先するから。

その点は、最初に主治医から説明を受けた。つまり、施設側からの事前説明はなかった。しかし、入居者にとっては重要なことだと私は思う。施設に入所する際の確認項目に入れるべし!

 主治医のかわりに訪問する医師は、他の病院と掛け持ちが多く、同じ内科医ではあるものの専門が異なり、いちいち母の状態を説明しなければならず、こちらが辟易。

 そして、30~40代の医師は認知症や高齢者について知識も経験も浅く、勉強も不十分。

患者の生活全体の状況を聞き取りもせず、その場で診た一瞬だけで自分の診断を押し付けてくる。そしていかに自分が素晴らしい経歴の医師かとか、逆に落ちこぼれ医師かというのをアピール。どっちも怖いわ!(怒り)

 今日の医師は、私たち家族の気持ちを聞いて考え、施設と家族と母との妥協点、わたしが提案した案をなるべく採用してくださる。なんとも有り難く嬉しかった♪

やはりベテラン医師!父世代の方。患者と家族と施設で働く人のすべてをみてくださっている。

 

にもかかわらず、施設のそれぞれの担当者(看護師、ヘルパー)は、わたしや今日の医師の指示すべてを聞くゆとりがなく、自分たちの仕事の現状維持を訴えるだけで、そこから発展させて母の症状について理解を深める努力もなく、私たち家族に状況説明をしアドバイスをもとめるでもなく問題解決に前向きな意見もなく。

「できません、これ以上無理です。」

これの一辺倒。なのに、自分たちだけで部屋の片隅でおしゃべりする暇はある!

プロとしてというか仕事に対するプライドや意識の低さが、私は悲しくて。

母はすべてのやり取りを聞いていて、しかもすべてを理解していて、しゃべれないけれどわたしの意見に同意してくれているのがわかって、そこは救いだった。

それにしても、お互いの理解を深め合えるようなコミュニケーションの取り方の難しさをまざまざと見せつけられて自分の浅さを思い知ったのでした。

プロ意識のないただの給料泥棒の使用人に、どういえば私が母にしてもらいたい事を理解してもらえるのだろうか!
 
ここまで。
この施設では、システムや人、連携の盲点、看護師の裁量など、上下関係と意識、人間の表裏、さまざまな学びがありました。ここにずっといたら、もう母はこの世にいなかったと思う。
だから、施設だけは入ってみなくてはわからない。体験できるなら、体験するのがいい。
家族と本人、上司と部下、部外者と部内者、つまり人によって極端に態度の違う人間は要注意人物。
みなさまも周囲には十分ご注意ください。
 
当時の母のベッドで妹たちと母↓
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松元佳子
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