お花が大好きな母。

車酔いは大丈夫だった。

さくらより、芝桜が気に入った様子だったけど(笑)

 

いつもは闇の向こう側を見ているような瞳が、

お花をみると、きらきらひかる。

熱を帯びて、好きを満喫し、喜びが伝わってくる。

 

自宅介護していたときは、

お花をみるためのお散歩が大好きで、

お散歩中の母は饒舌だった。

 

饒舌といっても、

ちょっと風変わりなおしゃべり。

それはアルツハイマーだから。

でも一緒にいれば、

母の言いたいことはちゃんと理解できる。

 

歌を一緒に歌いながら

手を繋いで歩いたり。

手を繋いで、

背中をときどきさすって、

母のからだからの声をきいて。

母を感じとる。

 

1年前から車酔いするようになった母。

車酔いを克服しないと施設からお出かけできない。

 

お出かけを快適にできる季節は限られる。

それは、母への負担を考えてなのだけれど。

両親と一緒に外出するのは、

サポートする家族にとって、

ハードルが高い。

 

父を立てれば母が不安定になり、

母ばかりに気をとられていると、

父が暴走してしでかすこともある。

 

今回は、

父には施設に残ってもらい、

事情を説明して納得してもらった。

 

妹次女と私で母を最寄りの公園に連れ出す。

ちょうど桜が満開。

お花好きな母にやっと見てもらえる。

わたしたちもわくわくする。

約束がひとつ果たせる喜び。

 

母にとってこの時間は

私たち以上に心地よい時間だったと思う。

心をかよわせ安心できる娘たちと3人だけで

大好きな花と自然を感じることができる瞬間。

 

買い物をして

お菓子とお茶を楽しんで。

 

短い時間でも、

楽しめたことが嬉しい。

 

次は父も一緒に来れたらいいね。

 

IMG_20170413_205423137.jpg

~~~~~~
松元佳子