まさか2日連続で排泄ケアの話を書くとは!
 
そうなんです。
池出現!とは、
小便池でございます。
 
両親の施設を三姉妹で訪れまして、
家族団らんを~っていうタイミングで。
 
この頃私にとって両親の認知機能は、
父が入院する1年まえくらいにまで
回復していると思われる状況。
つまり、2年さかのぼる感じ。
認知症の人の2年前ってすごい!
そんな感覚です。
 
とはいっても。
認知症の人の感覚が前に戻るというのは
決していいことばかりではない!
というのも、
認知症の人は、少々元気がないくらいが、
家族としてはお世話しやすいというのが
本音だから。
 
今日は春休み中多忙だった妹三女が
帰省し、三姉妹がそろって、
妹次女の誕生日のお祝いをするため、
両親の施設を仲良く訪問し、
長女パートナーが作ったケーキを
仲良く食べる目的でした。
そういう時に、事件事故は起こるモノ。
 
小便池出現!
 
小便池の主は父でございました。
母のトイレは、訪問時毎回チェックする
習慣が出来ているのですが。
今日は妹三女が母の介助をかいがいしく
してくれていたのでほっ。
 
父のトイレは、聞いても大丈夫という
ので信じておりました。
 
が。
 
しかし。
 
大丈夫ではなかったのです。
(想定内)
 
ところが、
妹たちが「わー!わー!」と騒ぎはじめ、
母もそわそわ。
 
父のベッドまわりに池がドンドン大きく
なりはじめました。
 
「あ~~~もれてるじゃんっ!!!!!」
妹たちの悲鳴…。
 
想定外に妹たちが騒ぎ
父のプライドを刺激し始めたので、
母と一緒に、
母の部屋に行くように指示し、
私は職員さんを呼びに詰所に行き、
床の処置をお願いしたところ、
父の着替えも床の処置もしていただき、
その様子を見守りながら、
父のプライドを傷つけないよう話しかけ
その場は収束。
 
父の失禁は、
仕方のないことです。
 
施設の状況や条件と
父のタイミングが合わないのは
仕方ないこと。
自分のことを言えない父の思いや
考えやプライドを含めての妥協。
 
誰を責めることなく、
お互いの妥協点を知るというのも、
思いやりだと今は思います。
 
施設の事情、父の事情、母の事情、
いろんなことを総合的に考えて、
今この時のベストは何か?
改善できる提案はする。
できなくても責めない。
違う方法を考える。
試して繰り返してお互いの馴染む点
を探る。
 
着替えもスムーズにできて、
床の始末もしていただいて、
父の機嫌は持ち直して、
歩行訓練。
 
結局妹次女のお誕生日のお祝いは
出来ず仕舞いでした。残念。
 
そして、今日は父につきっきりで、
母とはほとんどコミュニケーションを
取れなかったのですが、
母はしっかり理解していて、
帰りの挨拶をしたら、
ちゃんときいて、
質問に頷いてくれました。
 
私:お母さん、今日はお父さんに
つきっきりで大変だったよ?!
 
母:うんうんと頷く。(笑顔)
 
私:今日はもう帰るけど、来週も
1週間お互い頑張ろうね!
 
母:うんうんと頷く。(笑顔)
 
先週は、頷いてくれなかった母なのに。
(寂しさから)
今日は、私の「大変だったよ!」
の意味を理解してくれていて、
かなりホッとした私でした。
 
アルツハイマーの母でも、
しっかり伝えれば、
伝わるように努力を惜しまなければ、
ちゃんと私の気持ちを理解し、
思いやってくれているんだな、
と感じることができます。
それは私にとって幸せなこと。
 
今日は母の排泄ケアは妹三女が
父の排泄ケアは職員さんが、
してくれて、
私は全体を見る立場で済みました。
なんとも有り難い。
 
それでもデリケートな排泄ケアを見守り、
家族にも気持ちよく過ごしてもらう、
そう思う私には気負いがまだまだ
たくさんあるなぁと気づくのでした。

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松元佳子