前日のブログ、ポジティブ編はこちら
 
今回は、施設訪問のネガティブな一面です。
ネガティブっていう表現が妥当かどうかは、
微妙です。
対比でもないし、
理想と現実とでもいうのか?
 
読書好きの父に2冊の本を差し入れ。
父は血管性認知症。
50代で脳卒中を患って、
それが原因の認知症です。
脳内の血管が詰まったり破れたりを
繰り返しています。
生活に重大な支障をきたさない程度の
ものを繰り返しているために、
現在の状況というのがざっくりした説明です。
 
父。
介護度でいうと要介護4。
普段は車いす生活。
認知症を間近に見たことない人には、
ボケてるかどうかわからない受け答え。
 
そんな父。
本を読みますが、
 
疑問1 字、見えてますか?
答え 見えます。
 
白内障の手術を両目ともしていて、
視力は、家族で一番いいかも。
両眼それぞれ1.0くらい。
 
疑問2 字、読めるんですか?
答え 読めます。
 
疑問3 言葉の意味、わかるんですか?
答え おそらくわかってます。
 
疑問4 話の内容、覚えてますか?
答え 読んでしばらくたつと、まったく覚えてません。
 
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疑問5 自分の年齢いえますか?
答え 言えません。
言えたとしても、実年齢より若く言います。
いえないときは、
すぐに「わからん」といいます。
 
疑問6 一人でトイレできますか?
答え できません。
ひとりですることもありますが、惨事です。
脳とからだの調子の波があるので、
ズボンやリハパンを下ろすのを手伝えば、
できることもあるし、
まったくリハパンに頼り切って、
びちょびちょになって、
ズボンも濡れて、
車椅子まで濡れていても、
気づかないのか?
気にならないのか?
そういうことのほうが、多い。
 
特に、便秘がち、便がでないと、
自分の指で便を掻き出すので、
手指、ズボンリハパンに
便がこびりついていることが
ままあります。
つまり、
彼の行動範囲には、
そこら中、便の菌が付着しているかも
しれない。
 
疑問7 ごはんは一人で食べることができますか?
答え できます。
だんだんお箸の使い方が怪しくなって、
うまくいかないと、
手でつかんで食べてるときも
ありますが、
それも脳とからだの調子の波次第。
ふつうなときもあれば、
手づかみが出て、
お皿をなめるときもある。
 
疑問8 会話はなりたちますか?
答え 成り立つような成り立たないこともあるような。
会話が成り立たないのは、
一方的な質問だらけの場合。
記憶が残らないので、
覚えておかなければ答えられないような質問
ばかりすると怒り出します。
さらに質問すると、
不安定になり、暴言。
つまり、
そうでない話を適当にするなら成り立ちます。
答えを用意して選べるような質問なら
答えます。
そこは、聞き手話し手次第。
 
疑問9 自分で歩けますか?
歩こうと思えば歩けると本人は言うでしょう。
よろよろします。
横か後ろに補助として付き添いますが、
実は本人それが嫌だったりします。
彼の歩行訓練の私のサポートは、
彼がこけそうになったら
私がクッションになる、そんな心構えです。
常に父の自信とプライドを傷つけない
サポートの仕方は?というので、
そこになりました。
が、
施設の職員さんがいらっしゃるときは、
父の横か後ろで、
腰を支えたり、
腕をつかんでもらったりして、
父と職員さん両方に気を遣う形です。
 
調子が悪いと車椅子での生活。
立っていることができる時間も数分も無理
なときもある。
その見極めが大事。
 
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わたしが父に接するときに思う疑問?
チェック項目?はざっとこんな感じです。
 
にこやかに穏やかに過ごす傍ら、
私の集中力注意力はすべて両親へ。
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松元佳子