そんなモノ、全て夢物語!と | すずめがチュン

すずめがチュン

アケノさんを取りまく風景をおとどけしてます。











2014/7/10 撮影

 決めてしまうモアイさんと違って、


もしかして・・・ぜんぶ・・・あり?と、


   思うアケノさん、



それは なぜ? と言われれば、


  ある、と思った方が、


    ぜったい・・・・楽しい、から


ないよ!


  といえば、そこで全てが 終わる


ストーップ!


  これから先は 何もない、だから帰る


  思い切りよく


    モアイさんは、回れ右すると


      帰ってゆく・・・いつも、


     一度も、振り返らない、



 ああ、なんて・・・・もったいない!


    だってほら・・・今 風がふいた時、


    森のあそこ、


     あの、大きく枝をはった木が


      揺れて・・・・


        ・・・・・・・・なんか見えたよ!


    あ、また!


        ・・・・・光ってる! ナニ?


    確かめるには、


      柵をのり越え、森に入っていくしかないが・・・・


     ヨシ!


       と、或る日


         一人で入って行ったアケノさん、


          確かめずには、おれないのだ



       次は、お供が三人ついてきた


          犬と、猿と、雉ではない、


           ・・・・・・娘たち、


          「なになに」 「へぇ~」 「行くよ、」


           昔も今も変わらず、


            すぐに まとまる母娘だ、



       更に、またふたり、


           助さん、格さんではない、


            ・・・・・妹と、めいっこ、


          「なんか、面白いことやってるでしょ」


           「そうなの?おばちゃん、」



  「じゃ・・やる?みんな、」


      と、今更 聞くまでもない、一族の気質で


   「いつやる?」 「いま、」 と、


  じき盛り上がる、


       B型 3、 A型 2、 AB 一人、


           ・・・・・3、2、1、


         すでに決まっている、方向性も


           そう・・・・止まらない、



その、Bの中のひとり、


   アミちゃんの話は、いつ聞いても 面白い!



 「 おばちゃん、あのね・・・・お店の中にいるのよ」


   「いるって、ナニが?」


 「 小人がふたり・・・・ヘンなのが」


   「 小人でしょ・・・ヘンな、って・・・かわいくないの?」


 「ない、ない、だって、おじさんとおばさんだもん」


   「へぇ~・・・そんな小人いるんだ」


 「いる!」


    ここにもいた、可愛くない小人さん、


   「で、で、どんな感じなの」


 「 なんかね、ちょっと小汚~い感じの、中年のおばさんとね」


   「・・・・え、なんで、小汚いの?」


 「そんな、エプロンつけてるのよ、そいで、なんかこう・・・・


   生活に疲れました、って感じ?」



    思わず背筋を伸し


     アミちゃんの肩ごしに


      鏡に映った、自分の顔を見てしまう


    生活に疲れた・・・・なるほどね~、



   「で、どんな顔よ?」


 「髪がねぇ、ヘンなのよ・・・前がみ 真ん中わけにして、


  こう・・・こんな感じ、」


    絵のうまいアミちゃんが、サラサラと


      おばさんのヘンな頭を描いてみせた、


   「なにこれ、前髪、こんな?」



     真ん中分けされた、オバサンのたっぷりとした前髪は、


       きっちり、そのまま 左右に、跳ねている、


        ほぼ水平に、


      筆の穂先を、ふたつのせたようだ、


   「マンガみたいね」


 「そうでしょ、おかしいよね、でね・・・・・


    このオバサン、なにが忙しいのか・・・・いつも


     ちょこまか、走り回ってんのよ、


      前つんのめりになって・・・」



    「へぇ~・・・・で、おじさんは?」


 「地味~な感じ、貧相で・・・・・」


    「ふ~ん、そのサエない二人で、いったいナニやってんだろ」


 「ねぇ、オジサンの方は、見た時いつも フライパンと


   お箸もってたけど」


    「じゃ、料理つくってんの?」


 「そうかな・・・・オバサン運んで、」


    「うん、ここみたいに、お店やってるとか」


 「いや~・・・儲かってそうにないよ」


    「そうなの?」


 「そう・・・暗いの、二人とも」


    「じゃさ・・・・それ、きっと、貧乏神だよ!」


 「えっ!」


    アミちゃんの顔が、みるみる


      困ったチャンの顔になってゆく


    「出て行ってもらった方が・・・・いいかも・・」


      と言うと、


 「・・・・・・え・・・・ちょっと、かわいそう、かも」


    と、どこまでも心優しい返事が返ってきた、



      よかったね~、お二人さん、

     これからは、福の神になってください、


       少し、こざっぱりとして、


       

    「ヘンな小人さんて言えばさ・・・・ほら、


     前 話してくれたけど、庭で見たとかいう」


 「アレね、薔薇の木の下にいた」


    「うん、その小人さんもヘンな感じだったよね」


 「そう、ものすっごく・・・・だって、ランニングシャツに、


  短パンだよ・・・」


    「オジサンだ、」


 「ね、でさ、大きなお腹してて、こう、こうやって・・・


   腕組みして、横眼でバラをじ~っと見上げてね」


    「それ、見てたんだ、こっちから?」


 「え~っ、アレなんだろうって、」


    「アミちゃんに気付かなかった?」


 「気づいた!、こっちパッと見てね、びっくりしたみたい」


    「で、どうしたの」


 「オマエ、見えるのか!って言ってるようだった」


    「で・・・・」


 「見えるよって言ったら、消えちゃった」


    「あの、ピンクのきれいな薔薇でしょ?」


 「そう・・・ねぇ~え、ぜったい」


    「薔薇の精なんかじゃないよね!」


 

  ないない、


   ないと思う。


       じゃ、ナニ?




 

    つづく