堀潤 と ラジオ福島 | 秋桜の日記~福島県民200万分の1の声~

秋桜の日記~福島県民200万分の1の声~

福島の自然・福島の日常・福島県民の一人である私の想い・そして福島の歌うたい「aveさん」の事を書いています。
福島県民の200万分の1の声と思って聞いていただければ嬉しいです。

震災から間もなく四年。
放射能デマ・風評被害にまつわる人物を個人的見解も含めて記録しておきます。


「堀 潤」さんは 元NHKのアナウンサーですが
東日本大震災後 フリーのジャーナリストになりました。

堀さんについて、最近話題になったのは

2月16日(月)の午後7時からラジオ福島の生放送「月曜Monday(もんだい)夜はこれから」という番組に出演したという話です。

確か、私の記憶では 堀さんは この以前にも 何度かラジオ福島の番組に出演していたと思います。

しかし、今回 特に話題になったのは

久方堕世.@punch_ra さんのツイート
https://twitter.com/punch_ra/status/567283785482268672
『 堀さんには、震災当時に福島は穢れた・・・と言い切って福島を苦しめた、貶めた、そして今も自分の主義主張のために福島を利用している人たちに対する考えをお聞きしたい。』

に対して

堀 潤 JUN HORI ‏@8bit_HORIJUN
『そんなこと言ってないですよ。』

と答えたのが、きっかけだったと思います。

そして
「堀さんには 福島に来てほしくない」
「堀さんに福島を語ってほしくない」
ていう意見が出ました。

更に
http://fure.net.fukushima-u.ac.jp/news/post-113.php
『福島大学うつくしまふくしま未来支援センター京都シンポジウム』で
皮肉にも
「誰もが発信できる時代 福島の今を丁寧に世界に伝えるために」
という題目で基調講演をやるという事にも 疑問の声が出ました。

私も その通りだと思います。

何故なら
堀氏は NHKを退職後に 8bitNews というサイトを立ち上げ
いわゆる 福島に関しての「デマ」を広げることに 加担していたからです。

8bitNewsは、一般人からの情報をその真偽も確かめずに 認証・紹介していました。
そのような情報は ネット上では 2チャンネル等の掲示板では多々見られることですが
『元NHKの堀潤氏が運営するサイト』という事で
多くの人が目にし、そして 一見「信頼できる情報」として拡散されました。

特に 福島に関して真偽が不明なネガティブな情報(福島に来ないてください等)ほど
反原発を唱える人々にとっては都合がよい情報なのでしょう。
驚くほどの速さで広がりました。

もちろん そのような状況に対して 多くの懸念の声があがりました。

http://matome.naver.jp/odai/2136776857564628701
『『報道は人を傷つけ、殺してしまうことさえ時にある』堀潤氏の運営する8bitNewsに疑問の声 』

http://togetter.com/li/498415
『8bitNewsの市民発信についての対話』

が、堀氏は「聞く耳を持たない」といった感じで 何でもアリの報道姿勢を続けました。

上のまとめを読んでいて、「話がかみ合わない」と感じられるのは、
堀潤氏が 開沼博氏によるコラムに出てくる『迷惑な人=「滑った善意」の持つ主』 そのものだからでしょう。


<<参考>>開沼博氏コラム
https://cakes.mu/posts/8559
『俗流フクシマ論批判 【 番外編】「福島へのありがた迷惑12箇条」~私たちは福島に何が出来るか?~ 』 自らの「善意」を信じて疑わないけれど、実際はただの迷惑になっている「滑った善意」を持つ人の「善意の暴走」が起こり、問題が温存される。多大な迷惑を被る人が出てくる。


いくら 誤情報やデマを指摘されても
「両論併記」や「議論の場を提供した」という言葉を使い反省がないのも
滑った善意の方々の特徴だと思います。

久方さんが、続けてツイートしてます。
https://twitter.com/punch_ra/status/567311982395547648
『それにしても。
俺のこの質問に「そんなこと言ってないですよ」って答える堀潤氏って…
あんた福島を穢したよね!貶めたよね!なんて言ってないのに…
俺は、堀潤氏がそう言ったとも、そうしたともこの文章では言ってない。
何を怯えている? 』

更に
『そういった連中と肩を並べた以上、それを伏せて福島に来るのは如何なものかと。
堀さんがそんな意味じゃない、そんな考えは毛頭ないと言ったとしても、当時、福島県民の中に傷付いた人がいたことは現実。』

と掘氏に直接質問していますが それに対しての返答はありませんでした。

そんな彼が
「誰もが発信できる時代 福島の今を丁寧に世界に伝えるために」という題目で
何を語るのでしょうか?

彼には、いけしゃあしゃあと「福島の今」を語る前に
福島の復興の妨げになっている デマや風評被害 それによって傷ついたり 誤った判断をしてしまった人たちがいることを
そのデマに加担したことを しっかりと認識・反省していただきたいと、私も思います。

確かに、直接そういわなくても そう言っている意見を取り上げた・認証したという事は
本人も同罪だと考えます。

堀氏が、久方さんの質問に対して「そんなこと言ってないですよ」とミスリードしたのは
実は 自らの過ちを自覚しながら、なかった事としようとしている表れだとも思えます。

いくら しらばっくれてても 「なかった事」になんか できませんよ。
忘れませんよw

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そして、もう一つ
そんな 堀氏を番組に呼ぶ 「ラジオ福島」というよりも
(この際なので 言っちゃうと)大和田アナウンサーについて。
あくまでも 私が思っている事 書いちゃいます。


震災直後の一か月ほど
私は それまで 毎日のように聴いていた音楽よりも
時間があれば ラジオ福島に耳を傾けていました。

そこには
地震での被害・津波での被害・水道やガスが止まってしまったり 燃料どころか食料品もなかなか手に入らない中、開店情報や給水所・避難所・交通情報・・・・
きめ細やかな情報が流れていました。

特に 大和田アナウンサーの 必死の呼びかけには
直接 その情報が自分に関係ないものでも
ラジオを聞いていると 「一人一人ができることを頑張っているんだ」というのが伝わってきて
胸が熱くなったものでした。

しかし、
震災から半年が過ぎた頃からでしょうか?

アナウンサーが語る「県民の声」や「福島の現状」は 単なる「東電や政府・行政への文句」でしかなくなった気がしてきました。
確かに 聴取者の中には「自分の不満を代弁してくれた」と拍手喝さいを送る人もいたでしょう。

しかし、私は 
片方で「福島を危険とする風評被害」を嘆き
片方で「政府は信用できない。勝手に基準値を引き上げた」といった不安の声や
「東電が出したごみは 東電が持って行け」「震災前の福島に戻せ」といった
出来るはずもない文句の為の文句に、ものすごく 違和感を感じ始めていました。

最終的に「悪いのは 全部 東電であり、政府であり、行政」と言えばウケルとでも考えているのでしょうね。

そりゃぁ そうですよ。
でも、そんなこと言ったって 起きてしまったことは戻せない。
大事なのは 「じゃぁ どうすればいいか?」なのに。。

避難や基準値も「国が決めろ」と言い、決めれば「勝手に決めた」と言い・・・(-_-;)


基準値は ICRPの勧告にのっとって決められたものです。
http://monitoring.tokyo-eiken.go.jp/etc/uploads/7435d389bf81e81357665d474cd38f36.pdf
「説明が足りない」と言うのなら 報道機関として積極的に学び 
むしろ科学者と一般人の懸け橋となって 数値の持つ意味を分かりやすく説明するくらいの度量があってもいいくらいだと思います。

国が信用できないというのは すなわち 検査済みの福島の農産物が信用できないという事なんですよ。


私が一番違和感を感じたのは
「悲惨さ」を語るにあたっての 誇張です。

決定的だったのは
当時の管総理が事故直後の福島原発に来たことについて
ラジオ福島の大和田アナウンサーが

『管総理は 逃げ惑う福島県民を 空から 眺めていた』と言ったことです。

管総理が あのときに福島原発にヘリコプターで来たという事についての賛否はあるとしても
『逃げ惑う県民を空から眺めていた』と言うのは『事実』では ないでしょう。

大和田氏の論調は そんなのばっかりです。
被害者だから そのくらいの誇張は 言っても許されると思っているのでしようか?

私は あまりにも 腹が立ったというよりも
そこまでして、他人を悪人にしなければ 福島を語れないのか?という 報道姿勢に 悲しくなって
抗議のメールを書きましたが 無駄な気がして、送信はしませんでした。

私は それから 氏が担当の番組は聞く気にはなれませんし
どうしても 耳に入ってしまった時にも 相も変わらない言葉が繰り返されているといった印象しかありません。


堀氏にしても 大和田氏にしても
「事実を伝える」というのは
手当たり次第に投稿を募って報道し 真偽は受け取り側に丸投げすることではないし

「県民に寄り添う」というのは
悲惨さを誇張したり その場その場の相手に都合よく迎合することじゃないと思います。

思うだけですけどね。

今後のお二人の活動を 見守りつつ
それでも、私の「違和感」は 変わることはないでしょう。