「サ行が言えない」という悩みは、子どもから大人まで幅広く見られていて、サ行が言えない原因や特徴、そのメリットやデメリットを解説してみますね。
そもそも「サ行が言えない」というのは、「さ・し・す・せ・そ」の音が、「た行」や「しゃ行」など別の音に置き換わってしまう状態のことで、専門的には構音障害の一種とされ、舌や歯、口の使い方が適切に協調できないことが原因なのだとか。
例えば、「さかな」が「たかな」「すし」が「ちゅち」のように聞こえるケースが典型的で、このような発音の誤りは、幼児期にはよく見られるのですが、小学校入学後も改善しない場合は専門的な評価が必要となります。
このサ行が言えない主な原因は、サ行の発音には、舌先の細かなコントロールと、歯の隙間から息を細く強く出す動きが必要で、このどちらか、あるいは両方がうまくできないことで、サ行が不明瞭になるようです。
- 舌の動きが未熟、または舌小帯が短い
- 歯並びや噛み合わせの問題
- 口呼吸や舌突出癖などの習慣
- 聞き取りの弱さ(軽度の聴覚的課題)
歯並びに問題がある場合、日本矯正歯科学会でも、発音への影響が指摘されています。
サ行が言えないことのデメリット
まず、第一にコミュニケーション上の不便さが挙げられ、本人は正しく話しているつもりでも、周囲に聞き返されることが増え、これがストレスにつながり、特に学齢期以降は「発表や音読が苦手になる」「からかわれる経験をする」「自己肯定感が下がる」などの心理的影響が出ることもあり、大人の場合、接客業や電話対応など、職業上の不利を感じるケースもあります。
しかし、その一方で、意外に思われるかもしれませんが「サ行が言えない」経験が必ずしも悪いことだけではなく、早期に自分の話し方に気づき、発音への意識が高まり、発音練習を通して、口や舌の使い方を意識する習慣が身についたり、言葉の仕組みに関心を持つきっかけにもなり、実際に、発音訓練を経験した方の中には、「人の話し方に敏感になった」「伝え方を工夫するようになった」といった前向きな変化を感じる方もいらっしゃるようです。
自宅でできる具体的な練習方法
軽度の場合であれば、自宅でのセルフトレーニングが有効なこともあり以下は、言語聴覚士がよく勧める基本練習。
- 鏡の前で「さ」の口の形を確認するv
- 舌先を上の前歯の裏に近づけ、隙間から息を出す
- 「スー」と息だけを出す練習をする
- 「さ・し・す・せ・そ」をゆっくり繰り返す
例えば、「すいか」「さかな」「すずめ」など、身近な単語を使うと練習が続けやすくなります。
とはいえ、次のような場合、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
- 小学校入学後もサ行が安定しない
- 本人が発音を気にしている
- 周囲とのコミュニケーションに支障が出ている
相談先としては、医療機関のリハビリテーション科や日本言語聴覚士協会の情報を活用すると、地域の言語聴覚士を探しやすくなります。
専門的な評価に基づく訓練は、効率よく、かつ安全に発音改善を進められる点が大きなメリットです。

