CHICK COREA Trio Music
2015/4/14
Trio Musicは、昔、LP時代に持っていた作品。なんとなく気になりながら、CD購入に至らなかった作品です。評価は珍しいほどシリアスな彼のプレイを聞けるという意味で4点つけます。(5点は、Now He Sings ~とThree Quartet ぐらいかな?)
Chick Coreaのフリーは、ARC、サークルとこのTRIOの1枚目が代表的な作品で、フリージャズであるにもかかわらず、一曲が5~6分と短いこと、2枚目のモンク集がこのトリオでどのように表現されるのかが非常に、興味深い作品です。
私は、Chick Coreaはフリーに向かないとずっと思ってきましたし、本作でもその通りだと思っています。それは本作が悪いのではなく、彼の楽曲構成やフレージングは、フリー的でも綿密に計算されたものに聞こえるところや、インプロビゼーションがフリーといえるほど暴れないからです。かといって現代音楽になり切れていない点も含め、彼自身がフリージャズから離れていった理由だと思います。
では、本作品がダメかというとそうではなくて、Now he sings~以降でみられた一体感や、ビトウスの最良のプレイ、ジャズであればどんなジャンルでも凄いヘインズの力を借りて構造化されたフリージャズを実現するあたりは大したものです(ECMですしね)。このアルバムの本当の主役は、ビトウスですね。彼のプレイはベストに近いのでは?
Chickのシリアスな面を全面に出しているので、彼のフュージョン的、お祭り的な作品のファンにはお勧めできません。しかし、ピアニストとして脂がのっていたい時代の後期の作品らしく、フレーズの表現力は、一枚目のフリーで冴えています。ただ彼のフレーズは品が良いのです。彼のフレーズが物足りないという方はセシルテイラーを聞くべきでしょう。正に超一流クラシックピアニストのフリードリッヒ・グルダが言う通り、Chickはどのようなフレーズを引いても後にすがすがしい響きを残す稀有なピアニストです。
一方で、モンクの作品は、ECM録音のマジックから、一瞬フリーのように聞こえますが、全くストレートな印象です。少々ヘインズのシンバルがうるさいかな?と思いますが、明らかに彼はモンクではやる気満々ですね。Coreaはエンターテイメント性をそぎ落としながらも、モンクの楽曲だからという意識はないと思います。なぜなら、現代音楽の巨匠であるJohn Cageのピアノ楽曲を聞くと、モンクに通ずる「間」「わびさび?」があるのに対し、Coreaのアプローチは他のピアニストと変わらない・・、かなと感じます。ビトウス、ヘインズもモンク集について、特段意識はなかったのかなと「Round About Midnight」を聞くと特に感じます。むしる、モンクのTrioの方が斬新さを感じてしまいます。Chickなりの解釈のMonk Musicを期待した向きには、残念な結果ではないでしょうか。(これならMonkを聴いたらいいと思います。MonkのTrioはすごくキレキレですよ。)
さて、フリージャズほど向き不向きと力量が試される音楽はない中で、セシルテイラーとポールブレイ、キースジャレット(彼は渾然一体とした稀有な存在なので別格です。神です。)と比較ほど腰が座っていない点は彼のフットワークの良さとみるのか、軽いとみるのか聴き手に任せられるところでしょう。
好盤です。が、聴くたびに同じ思いをする不思議な作品です。
以上
2015/4/14
Trio Musicは、昔、LP時代に持っていた作品。なんとなく気になりながら、CD購入に至らなかった作品です。評価は珍しいほどシリアスな彼のプレイを聞けるという意味で4点つけます。(5点は、Now He Sings ~とThree Quartet ぐらいかな?)
Chick Coreaのフリーは、ARC、サークルとこのTRIOの1枚目が代表的な作品で、フリージャズであるにもかかわらず、一曲が5~6分と短いこと、2枚目のモンク集がこのトリオでどのように表現されるのかが非常に、興味深い作品です。
私は、Chick Coreaはフリーに向かないとずっと思ってきましたし、本作でもその通りだと思っています。それは本作が悪いのではなく、彼の楽曲構成やフレージングは、フリー的でも綿密に計算されたものに聞こえるところや、インプロビゼーションがフリーといえるほど暴れないからです。かといって現代音楽になり切れていない点も含め、彼自身がフリージャズから離れていった理由だと思います。
では、本作品がダメかというとそうではなくて、Now he sings~以降でみられた一体感や、ビトウスの最良のプレイ、ジャズであればどんなジャンルでも凄いヘインズの力を借りて構造化されたフリージャズを実現するあたりは大したものです(ECMですしね)。このアルバムの本当の主役は、ビトウスですね。彼のプレイはベストに近いのでは?
Chickのシリアスな面を全面に出しているので、彼のフュージョン的、お祭り的な作品のファンにはお勧めできません。しかし、ピアニストとして脂がのっていたい時代の後期の作品らしく、フレーズの表現力は、一枚目のフリーで冴えています。ただ彼のフレーズは品が良いのです。彼のフレーズが物足りないという方はセシルテイラーを聞くべきでしょう。正に超一流クラシックピアニストのフリードリッヒ・グルダが言う通り、Chickはどのようなフレーズを引いても後にすがすがしい響きを残す稀有なピアニストです。
一方で、モンクの作品は、ECM録音のマジックから、一瞬フリーのように聞こえますが、全くストレートな印象です。少々ヘインズのシンバルがうるさいかな?と思いますが、明らかに彼はモンクではやる気満々ですね。Coreaはエンターテイメント性をそぎ落としながらも、モンクの楽曲だからという意識はないと思います。なぜなら、現代音楽の巨匠であるJohn Cageのピアノ楽曲を聞くと、モンクに通ずる「間」「わびさび?」があるのに対し、Coreaのアプローチは他のピアニストと変わらない・・、かなと感じます。ビトウス、ヘインズもモンク集について、特段意識はなかったのかなと「Round About Midnight」を聞くと特に感じます。むしる、モンクのTrioの方が斬新さを感じてしまいます。Chickなりの解釈のMonk Musicを期待した向きには、残念な結果ではないでしょうか。(これならMonkを聴いたらいいと思います。MonkのTrioはすごくキレキレですよ。)
さて、フリージャズほど向き不向きと力量が試される音楽はない中で、セシルテイラーとポールブレイ、キースジャレット(彼は渾然一体とした稀有な存在なので別格です。神です。)と比較ほど腰が座っていない点は彼のフットワークの良さとみるのか、軽いとみるのか聴き手に任せられるところでしょう。
好盤です。が、聴くたびに同じ思いをする不思議な作品です。
以上