母と二人の病院での夜 | 空を見上げてみたら…。

空を見上げてみたら…。

今はちょっと、人生をゆっくり歩いてます。
皆さんの明るい楽しいお話で、元気をいただけたらと思います。

先週土曜日、雪が横殴りに降り、今年初めての寒さだった。

いつものとおり、母の病院に行き、一週間分の洗濯物を片付ける。

何事もなく終わり、今度は兄の入院している病院に寄り、母の状況を伝えて家路についた。

その日の夜8時頃、母親の病院から電話。

吸引処置の際に、パジャマや下着が汚れたので処分してもいいですか?との確認。
申し訳なさそうに電話してこられる看護師さん。
逆にご迷惑をおかけして申し訳ありませんと、謝って、新しいパジャマを買うことにしていた。
そして、その電話の2時間後に、母の命の期限を知らされることとなり、病院へ呼ばれたのです。

熱が40度近くまで一気にあがり、呼吸困難の状態。
主治医の先生から、母の電子カルテを見せられて、「今日、明日が山場でしょう」と。
誤嚥性肺炎でした。

母も高齢だし、命に永遠はないことを常日頃から自分には言い聞かせていました。

親に何かあった時にすぐ駆け付けたい、その思いで転勤のある総合職も断っていたし。


認知がすすみ、介護施設に入り、ここの病院にくるまでの約8年間。

私は自分の出来る限りのことはやって来ました。

土日の山場を乗り越えた母。
一旦回復し、状況も落ち着いていたのに、やはりまた2度目の高熱。
今回は多臓器不全の症状もあり、いよいよ腎臓と肝臓の数値も悪化した。

病院から、最期には、患者の肉体的苦痛を避けるために「延命措置は希望しない」と同意書にもサインをしました。

今のうちに会える方にお声かけしていてくださいとも。

母の看護に、病院の看護師さんはどなたも真摯に向き合われ、感謝の気持ちしかありません。

1つ、後悔があるとすれば。
母親に宝塚を見せてあげられなかったことです。
今日から博多座では宙組さんの舞台が始まります。

宝塚のファンになって、「愛」というものを深く考えるようになりました。

出逢えた奇跡は宝物。
卒業されても、どこかでお姿を拝見できることも、命あってこそのもの。

この一週間、極限状態にいることを知った青森のお友達から、少しでも癒しをと。
白鳥の写真と可愛いワンちゃんのお写真。






みりおちゃんに、「お二人、青森と福岡で何繋がりですか?」と聞いていただき、「みりおさん繋がり❤️」ですと答えたあの日。

お稽古に励まれている中、こうして明日海さんが、宝塚が、私たちの絆を深くしていてくれることが伝わるといいなぁ。

明るく優しかった母。


枕元には、施設にいる時から寂しくないようにと、デイジーちゃんのぬいぐるみをそばに置いてました。

看護師さんが「お母様のまつ毛とそっくり」と。

今の私には何もできず、母の生命力にかけるしかない。

今日もまた、母と二人で過ごす夜。