ここ12年間におけるコソボにある銀行の利益総額は、
2億5000万ユーロという非常に多くの利益を残す結果と
なりました。
その主な要因は、平均15%もある銀行からの貸付金利です。
これは以前より問題視されていますが、改善されていません。
コソボには多くの銀行が進出しているにも関わらず、
貸付金利における競争はあまり起きておらず、高い金利が
普通となっています。
2001年に270万ユーロしかなかった利益は、
2002年に670万ユーロ、2003年に680万ユーロ、
2004年に1290万ユーロ、2005年に1350万ユーロ、
2006年に1930万ユーロ、2007年に3350万ユーロ、
2008年に3640万ユーロ、2009年に2530万ユーロ、
2010年に3280万ユーロ、2011年に3700万ユーロ、
本当に順調に伸びてきています。
この利益の裏側には、高い貸付金利があると言いましたが、
アルバニアの平均金利が7.5%だった時にコソボの平均金利は、
なんと14.3%。
ほぼ倍も違う結果になっています。
同時期のマケドニアは、6.36%。クロアチアは、6.9%。
セルビアは、7.87%。モンテネグロでも、9.7%とコソボの
貸付金利がどこまで高いのかがわかります。
結果、近隣諸国では不良債権率が最も低い国となりました。
コソボは、6.5%未満ですが、アルバニアは、18%、
マケドニアは、19%となり、ほぼ3分の1に抑えられています。
貸出金利がここまで高いと、預金金利が高いのでは?
と思う方もいらっしゃるかと思います。
2009年の段階で、4.3%と日本に比べれば高い値になりますが、
そのバランスはあまり良くない結果となっています。
民間にお金を戻す取組みを、国家として行なっていかなければ、
なかなか解決されない根の深い問題のように思います。