2018年4月のハーブご紹介(イタリアンパセリ) | 津山のハーブ屋・香草工房のブログ

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イタリアンパセリ

(学名:Petroselinum neapolitanum

セリ科オランダゼリ属

 

 

セリ科の二年草で、イタリアの地中海岸が原産と推定されています。

古代ローマの時代より利用されてきましたが、荒地でもよく育ち栽培が容易なため、今や世界で最も使われているハーブの一つです。

日本にも江戸時代にオランダ経由で長崎に渡来しており、和名は「オランダゼリ」です。

なお、日本で見られる葉の縮れたパセリは、品種改良によってアメリカで誕生した「モスカール種」(P. crispum)で、このイタリアンパセリが本来のパセリの姿により近いです。

 

日本では単なる料理の飾り扱いですが、中東や欧米では野菜として、またハーブとして薬味のほか、煮込みの香りづけや臭い消しにも用いられます。

栄養価が野菜の中でもトップクラスで、ビタミン(A、B1、B2、C)、ミネラル(カルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄など)、食物繊維、フラボノイドなどを大量に含みます。

いわば「天然のサプリメント」であり、肝臓や胆のうを浄化し、抵抗力を高めて感染症を防いでくれます。病前病後に飲めば体力回復を助けてくれます。冷え性にも良いとされます。

また、古くから腎臓結石や胆石の治療に用いられてきました。

さらに喘息や花粉症などのアレルギー症状の緩和にも有効とされ、「天然の抗ヒスタミン剤」とも呼ばれます。

 

自家栽培も簡単にできます。

春か秋に種を撒くか、購入した苗を移植します。

夏の暑さと乾燥に弱いので、やや日陰に植え、水を切らさないように注意しましょう。

使う時は必要な分だけ、外側の葉から適宜収穫していきます。

冬越しさせると翌春に薹立ちし、平たい楕円形の種をつけます。