弟や妹が生まれて、お兄ちゃんやお姉ちゃんになる、という経験は、
子供にとって大きな出来事です。
お母さんにおなかをさわらせてもらったり、耳を当てたりして、
赤ちゃんが生まれてくるのを楽しみにしている気持ちは本物です。
しかしそれは、子供にとって、大きな試練の始まりでもあるのです。
下の子が誕生することは、自分だけの大事なお母さんとの関係を
邪魔する存在が現れるということで、不安な気持ちになることも事実なのです。
しかし、その不安な気持ちを直接お母さんに向けて、
はっきりと表現できる子の方が、素直に下の子の誕生を喜べるというものです。
だから下の子の誕生に対して、ぐずったりわがままになることは、
心の中にたまった不安を吐き出すという、子供にとってのストレス発散法なのです。
しっかりぐずれるような子は、弟や妹というライバルが現れても、
少し時間はかかるかもしれませんが、きちんとその不安を乗り越えることができるものです。
逆に、下の子が誕生した時、まったくお母さんに甘えず、
あっさりしていた子は、その後、行動面で心配なことが現れる場合があります。
このような子は、誕生した時、うまくストレスを吐き出すことができず、
ずっと尾を引いているのでしょう。
子供は、自分は愛されていないんだ、と感じているかもしれません。
少し行動がおかしいなと思ったときは、
気がついたときに思いっきり慰めてあげてください。
お母さんの愛情を肌で感じたとき、下の子の存在を認め、
お兄ちゃんおねえちゃんらしくかわいがることができるでしょう。