不眠解決戦略①は「毎朝、できるだけ早い時刻で定刻起床する」です。私は朝6時を推奨しています。定刻起床というのは「その時刻までには布団を離れる」という意味で、その時刻より早く離床する分には問題ありません。そして「入眠に固執するな、起床を重視せよ」と覚えてください。最初から順調に入眠するなど無理なので、最初から順調な入眠を得ようなどと欲深いことを考えるのはやめましょう。
ここで不眠治療で忘れてはならないことを述べておきます。
最初から睡眠薬を使ってはいけません。使うならせいぜい抑肝散という漢方薬です。誤った知識のまま睡眠薬を使い始めるとたちまち依存状態になるので警戒が必要です。
「薬がないと眠れない」「もっと量を増やして欲しい」「もっと強い薬が欲しい」
このような考えに囚われ始めたら依存沼に足を踏み入れたと思ってください。
理由は他にもあります。不眠解決戦略①は「毎朝、なるべく早い定刻に起床する」です。なるべく早い時刻というのは厚生労働省が推奨していることなのでエビデンスがあるしれっきとした理由があります。なのに「下手な睡眠薬」を使ってしまうと薬の作用時間が長すぎて「早朝に起床できない」という事態が起こってしまいます。これでは最初から治療に失敗しているようなものです。使うなら持続時間の短いものを使うべきですが、全ての精神科医が不眠解決戦略①にあげた内容を知っているとは限りません。情けないですが知らない不勉強な医者もいます。そういう医者に当たると最初から長時間作用型の不適切な薬を処方されてしまい治療が泥沼化します。
不眠解決戦略① 毎朝できるだけ早い時刻に起床し布団から離れる。最初のうちは入眠に固執せずとにかく起床を重視する。