新年初投稿ですが・・・、花粉症です!


今年は、例年より数ヶ月早い花粉の到来です。

本当につらい・・・。


正月早々の鼻炎、鼻水、鼻づまり、頭痛。

周りからはインフルエンザ患者と見られているのか、視線も痛い。

そして一番手痛いことは、仕事がはかどらない!いや、むしろ手につかない。


年々花粉症の時期が前倒しに訪れている気がします。

この先、どうなってしまうのでしょうか?

年越し花粉症など、洒落にならんです(涙)。

紅葉が美しい季節になりました。


伝統工芸職人って・・・

家の近くの公園は、もみじ狩りの家族連れでいっぱいです。


そして、秋といえば青魚が旬。

獲れたてのアジをゲットしてきました!


伝統工芸職人って・・・

この時期のアジはあぶらがのっていて、舌の上ではじける様な食感が楽しめます。


愛用の和包丁を研摩して、組織をつぶさない様におろします。


伝統工芸職人って・・・

あまりにおいしそうだったので、摘み食いしてしまいました(笑)。

「武道用途」を前面に押し出して、刀剣外装を提案している業者さんは、どのような工作を心がけているのでしょうか?


多くは使い捨てを視野に、出来るだけ安価な拵を製作しています。

このような方針は一理有ると思いますが、当工房では真逆の提案をさせていただいています。


私が思う「刀剣外装の美」とは、用の美であって安かろう悪かろうではご依頼者様に不利益に働くことが多いと感じるからです。

最低限、柄前だけは伝統技法を用いてお刀の性能を最大限に引き出す工作とご依頼者様の身体にあった調整が必要だと考えます。


中には、安価な手抜き工作を行なったにも関わらず、完全オーダーメイドであることを標榜して利益を上げている業者もあり、刀剣外装全体の信頼を押し下げている要因にもなっています。


この柄前は、柄巻きのご相談にてお預りしています。


伝統工芸職人って・・・

ご覧の通り、鮫革を短冊加工で貼り付けてありますが、一枚巻きで特注された柄前だそうです。

鮫革の接着面は、木工用ボンドでした。

さらに柄巻きは、必要最小限の菱紙を巻き込み、刃方と峰方に両面テープで貼り付けた模造刀などにみられる最安価な工作です。


このような手口は、非常に多く横行しています。

実際に、外装の性能面をチェックすることは一般の方には難しいため、悪徳業者が幅を利かせてしまっているのが現状なのです。

朝方の雨が嘘の様に、日中は見事な秋晴れになりました。


いつもは駅までの道のりを自転車で駆け抜けるのですが、今日だけは気持ちの良い陽気につられて、徒歩で変わり行く季節を愛でることにいたしました。


伝統工芸職人って・・・

紅葉の本番はこれからでしょうか。


伝統工芸職人って・・・

今年こそは、銀杏並木がキレイに黄葉してくれるとうれしいのですが、度重なる台風の影響か、かなり葉が落ちてしまっています。

落葉を見ると、冬の訪れが身近にせまっていることを意識してしまいます。

冬の足音が聞こえそうです。


今年も残りわずかですが、身を引き締めてもう一踏ん張り挑戦したいと思います。

どんなに高級な柄前でも、経年による劣化を防ぐことはできません。


伝統工芸職人って・・・

特に江戸時代の拵えにいたっては、柄糸は粉状に崩れ、鮫革はボロボロと粒が落ちてしまいます。

そのような症状が出ている柄前は、当然下地も破損しています。


伝統工芸職人って・・・

鮫革を剥がすと、このような状態です。

内部が、キクイムシによる被害を免れることはありません。

時代拵えをお求めになる時は、必ずこのような状態であることをご認識ください。


この柄前は、どうしても手がつけられず長年手元においてきましたが、どうやら時間切れのようです。

工房に閉じこもって仕事をしていると、合間の休憩が一番の楽しみです。


甘いものをとるのも良いのですが、程々にしないと身体に障ります。かといって、車・バイクいじりやツーリングとなると、息抜きどころではなくなってしまいます。


伝統工芸職人って・・・


そんな時は、我が家の3匹のネコたちが癒してくれます。


壁を引っ掻いたりゲロを吐いたりと、全く役に立たない連中ですが、大切な家族です。

一見状態の良い刀剣外装でも、江戸時代の作品ともなると所々に綻びが目立ちます。


伝統工芸職人って・・・

鑑賞の対象になるような美しい外装でも、柄前を外し金具を分解してみると、柄下地がこのような状態のものをよく目にします。


伝統工芸職人って・・・

実際に柄下地を分解してみると、内部はこのようになっています。

こうなると、もはや柄前としての機能はありませんし、刀身の性能を引き出すことはできません。

斬り合いをしない今日では、機能を意識する必要は無いと思われがちですが、「刀剣外装の美」は「実用の美」であることも事実です。


ちなみにこのような症状は、状態のよい時代拵えの内部をヤスリで削って別の刀身に合わせたもので、刀剣商などが販売目的に加工したものです。

雑な加工のため、職人の手によるものでないことは一目瞭然ですが、市場に流通する時代外装のほぼ全てがこのような状態です。


このような柄前では、下地から作り直します。

日本刀の外装は、柄糸の色一つで表情がガラッと変わります。


柄糸を染める場合、微妙な色の調整には、主に草木染にて染色を行なっています。


現在染色中の紐は、創作工芸品のために調整を続けている柄糸ですが、なかなか狙った色が表現できません。


伝統工芸職人って・・・

予定が大幅にずれ込んで少々焦り気味ですが、妥協したくありませんのであともう少し染めの工程を続けます!

長らく研摩を続けてきたお刀が、何とかカタチになりました!


伝統工芸職人って・・・

この度のお刀は、研ぎ上がりの状態で当工房へ持ち込まれましたが、どうも不自然な形状をしていました。おそらく、下地研ぎの段階でグラインダーが用いられたと見えて、鎬筋がグニャグニャに曲がったまま仕上げ研ぎを施されていたのです。しかも、部分的に深く肉がえぐられており、数箇所芯金が露出しています。


このような加工を施してしまうと、刀身のグニャグニャを取り除くためには、最も肉が落ちた部分に合わせて全体の余分な肉をそぎ落とさなければなりません。

それではお刀がペラペラに減ってしまいますし、芯金が全面にわたって飛び出してしまう危険性もあります。


そこで、必要最低限の整形と目の錯覚を利用した肉置きを工夫します。


当初、このような加工を施したお刀ですので、あまり気にも留めていなかったのですが、研ぎが進むにつれてすごい古名刀であることがわかってきました。

酷い職人に減らされてしまったことが悔やまれます。一度失った鉄は二度とくっつけることができないのです。


このお刀は、刃中の働きたるや一日見ていても飽きません。

時々、初心の愛刀家の方から、刃中の働きの見方について質問をいただくのですが、おそらく後刃を刃紋と思って鑑賞されていらっしゃるのだと思います。


ちなみに、この刀の刃中は以下の通りです。


伝統工芸職人って・・・

これが本来の刃紋なのですが、研ぎ方によってはこの上から化粧を施して日本刀の美しさを強調させます。

このお刀の場合は、化粧をしていませんので、本来の刃紋がよく見えます。

刀身の鎬地には、鏡面仕様の研磨を施します。


伝統工芸職人って・・・

これは、刀らしいラインを強調する効果や鎬の傷予防にもなる重要な工程です。


鎬地の研磨には、磨き棒という特殊な工具を用います。

職人間では、ハリ(針)などとも呼びますが、まさに太い針の様な形状をしています。

先は固い合金(タンガロイ)で出来ていて、刀身に押し当てることにより磨きをかけます。

江戸時代は、鉄を焼き入れして用いていたそうですので、今よりも効率の悪い作業でした。


先ほど傷の予防になると申しましたが、その理由は鎬地(焼きが回っていない柔らかい部分)に磨き加工を施すことで、表面に金属疲労による固い層を作ることができます。

ですので、研磨剤などで磨いただけの安価な研ぎですと、本来の研ぎの効果が得られないため注意が必要です。