柄前の作成中です。

下地を刀身と依頼者様のお身体に合わせて制作し、鮫革を腹合わせに着せ、色味を調整した漆で塗り固めました。

 

いよいよ、最終工程の柄巻に入ります。

 

 

今回は、時代鞘の色調に合わせて、鮫には赤みの強い漆を塗り、柄糸は茶色を基調に大豆のような鮮やかなエンジ色に染色を施しました。

 

 

ここまで色味の統一感にこだわって、初めて色彩に落ち着きが生まれます。

刀剣の表情の最たるものは、何といっても刀装の意匠に左右されます。

 

 

刀身に何の落ち度がなくても、刀装の雰囲気で意外にイメージがガラッと変わってしまうので、最後まで気を抜くことはできません!