日本刀の刀身は、金属の部品で固定されています。

その部品はハバキといって、一振りに一つ付属しています。

 

手前のハバキが木製、奥が銅製です。それぞれ、木ハバキ、銅ハバキなどと素材の違いに合わせて呼び方が変わります。

厳密には、銅無垢の単一部品で作られているものを、銅一重ハバキなどといい、他にも二つの部品で出来ていて表面を厚手の金箔で巻いている物などは金着せ二重ハバキといった要領で、名称が変わります。

 

ところで、なぜ木ハバキを作るのか?というと、拵えの保管用に刀身の代わりにこれまた木製の刀身を作って、拵え一式を着せた状態で保管するのですが・・・。

 

この木製の刀身をツナギといって(木刀身ではない)、木ハバキはこのツナギの付属品なのです。

 

力を入れたら直ちに壊れてしまうほどもろい木ハバキですが、金属製のハバキを作るよりも工作がとっても楽しいです。ギリギリの力加減で繊細に作らなければ製作中に割れてしまいます。猛烈な集中力を要する工作なのですが、難しい仕事ほど燃えます(笑)。