お刀と合っていない白鞘の調整です。
元々刀についていた白鞘なれど、刀身が入り辛い・・・とのご相談です。お話だけをお伺いして考えられる理由は、以下の3通りになると思います。
・白鞘の中に異物が詰まっている。
・白鞘の反りが、何らかの理由で変わった。
・刀身の反りが、何らかの理由で変わった。
この手のご相談で、一番多い原因は「異物が詰まった」ことによる機能の低下です。
中にゴミが入ってしまったり、鞘の内部が刀身で削れて切っ先の方へ落ちてしまっているなど、様々な理由が考えられます。また、お刀を武道に用いる場合、抜刀や居合に用いることで刀身に歪みが生じて、元の反りと変わってしまったという前例もあります。
白鞘に刀身を納めてみると、異物が詰まっている感触は一切ありません。
刀身も改めましたが、抜刀による斬りヒケなどは認められませんでした。
ということは、「白鞘側の変化」ということも考えられますが、経年で形状が変化するということはまず考えられません。その理由は、材料となるホウノ木の歪み(暴れといいます)を極力抑える為、長時間(長いもので10年以上)放置してから白鞘に仕立てるからです。
そこで、一つの仮説として、元々刀身に合っていない白鞘だったのではないか?と考えてみました。
白鞘は、塗り鞘と違って、何度も修復ができるように作られています。
まずは、丸一日水につけて接着面の続飯(そくい)を剥がします。
水から出したところです。
接着部に白い物が見えますが、これは合成接着剤です。
この段階で、もはや伝統技法による工作ではない為、ほぼ仮説は立証されたも同じです。
分解してみた結果、予想通り別の刀身の為に作られた白鞘でした。白鞘自体は、枯れた良いホウノ木が用いられています。
今回は、合成接着剤を全て除去し(木材に染み込んでしまっている箇所は、カンナで削り)、内部に刀身からの錆が移っている箇所を除去し(場合によって漆や膠で補正します)、再度刀身に合わせて掻き入れを行ない、続飯で接着して完成です。
新しい白鞘を作った方が早いですが、今在る物を大切にする心を大切にしたいと思います。
元々刀についていた白鞘なれど、刀身が入り辛い・・・とのご相談です。お話だけをお伺いして考えられる理由は、以下の3通りになると思います。
・白鞘の中に異物が詰まっている。
・白鞘の反りが、何らかの理由で変わった。
・刀身の反りが、何らかの理由で変わった。
この手のご相談で、一番多い原因は「異物が詰まった」ことによる機能の低下です。
中にゴミが入ってしまったり、鞘の内部が刀身で削れて切っ先の方へ落ちてしまっているなど、様々な理由が考えられます。また、お刀を武道に用いる場合、抜刀や居合に用いることで刀身に歪みが生じて、元の反りと変わってしまったという前例もあります。
白鞘に刀身を納めてみると、異物が詰まっている感触は一切ありません。
刀身も改めましたが、抜刀による斬りヒケなどは認められませんでした。
ということは、「白鞘側の変化」ということも考えられますが、経年で形状が変化するということはまず考えられません。その理由は、材料となるホウノ木の歪み(暴れといいます)を極力抑える為、長時間(長いもので10年以上)放置してから白鞘に仕立てるからです。
そこで、一つの仮説として、元々刀身に合っていない白鞘だったのではないか?と考えてみました。
白鞘は、塗り鞘と違って、何度も修復ができるように作られています。
まずは、丸一日水につけて接着面の続飯(そくい)を剥がします。
水から出したところです。
接着部に白い物が見えますが、これは合成接着剤です。
この段階で、もはや伝統技法による工作ではない為、ほぼ仮説は立証されたも同じです。
分解してみた結果、予想通り別の刀身の為に作られた白鞘でした。白鞘自体は、枯れた良いホウノ木が用いられています。
今回は、合成接着剤を全て除去し(木材に染み込んでしまっている箇所は、カンナで削り)、内部に刀身からの錆が移っている箇所を除去し(場合によって漆や膠で補正します)、再度刀身に合わせて掻き入れを行ない、続飯で接着して完成です。
新しい白鞘を作った方が早いですが、今在る物を大切にする心を大切にしたいと思います。