『前半４０分、押されながらも守り切れるか？！』

「届けます！生きた季節を畑から」

きのう、小柴ふあーむの圃場が

すべて作付されました！

２月末から数えて　４ヶ月半

畑が完成するまで

今年はイレギュラーな課題に　たくさん直面しました。

これから２週間くらい

作付された圃場の　仕上げ作業が続きます。

畑というものは

作付されてからも　管理作業があるのです。

その主体となるものは

草対策です。

畑周囲の刈払い作業　そして除草剤散布

これがかなり重要です。

雑草が繁茂していると　いくつかの害が生じます。

まず病害虫の発生。

草むらは適度な湿度を保ち　隠れ蓑にもなるので

虫がコロニーを作り　病原菌が繁殖します。

なので草を無くして（実際には抑えるのがせいぜいですが）

風通しを良くして　乾燥状態に持ち込み

病害虫のコロニー形成を阻止します。

もう一つは、獣害の発生です。

キツネ、タヌキ、ネズミ・・・

草むらは彼らの隠れ蓑となり

移動を容易にします。

彼らの習性として

遮蔽物の間を移動して身を守りますから

その遮蔽物、つまり草むらを無くすことで

畑の作物への接近を　減らすことが出来るのです。

草刈り　と　除草剤

この二つは　一体で運用されることで

効果がはっきりとします。

ネズミなどは

４トンのかぼちゃのうち　１トンを平気で食い散らかします。

ご想像ください、みなさんの年収が２５％カットになることを。

作物は私たちにとって

こども同然の対象です。

からだを痛めて作付しているんです。

自然保護よりも　作物保護をしなければ

私たちは家族を守れません。

いま前半のピークを

やっと通り過ぎようとしています。

サッカーに例えれば

前半４０分過ぎといったところでしょうか。

相手攻撃陣の　怒涛の攻めに

たびたびゴールを脅かされ

時にはゴール枠にはじかれる様なシュートも撃たれ

見方ディフェンスの捨て身の守りに助けられ

運も味方した相手のミスもあり

なんとか前半を１点ビハインドで終えられそうな

そんな状況です。

後半戦開始は

７月２０日ころから始まる

メロン第１ハウスの収穫から。

それまで病害虫の侵入を徹底警戒して

玉を守りきらねばなりません。

玉が熟してくると

上からは見えないお尻の部分に

ガの幼虫が吸いついて　穴を開けていきます。

そんな危機感を持ちつつ

なんとか勝ち試合をモノにしたいものです。

花が咲いて　実が付いて

そこまでの道のりは

今年はやけに厳しく感じます。

トラクターの重体故障

異常な冬の長引き

供給苗の品質トラブル

救援トラクターの交渉

作業工程の大幅な狂いと過密

修理工場のドタキャン・・・etc

その一つ一つをクリアしながら

７月を迎えようとしています。

我ながら、よく今に至っていると思います。

特に救援トラクターの貸与については

志ある先輩諸氏の義理と人情に

人として　男としての

在り方を教わりました。

花を咲かせるには

土壌環境が整わねばなりませんが

人の世界でも同じだと思います。

人を育て　咲かせるには

土壌環境が整わねば上手くいきません。

勝手な思い込みで　強引な作付をしても

苗は育ちきれません。

今年は志ある先輩諸氏に

私の今後の在り方がどうあるべきかを

啓示してもらった気がします。

自分がどういう仕打ちを受けたかよりも

自分がどういう目をかけてもらえたか。

搾取や利用の対象にされたことよりも

どんな保護や授与の対象にされたか。