お世話になっている方をお招きして京都カルチャー&美食ツアー。

まず、創業1717年の日本茶専門店「一保堂茶舗」で、今年の新茶をいただきました。6代目夫人の渡辺都さんとは30年ぐらい前に女性誌の京都特集で出会って以来。とても気さくな方で、女性誌時代のことは小説『崖っぷちパラダイス』(小学館 2019年)に記しています。

夕食は都さんに予約していただいた「つろく」へ。京味出身のご主人で、旬の食材がアラカルトでいただけます。

そして瀬戸内晴美著『京まんだら』の舞台となった祇園のお茶屋「みの家」に。二代目女将の薫さんとも知り合って30年ぐらい。『祇園、うっとこの話「みの家」女将、ひとり語り』(平凡社 2018年)を刊行の際、「すごいこと、言い合うんですねえ」と同席した編集者がたまげていましたが、私は何を言ったのか覚えていません。互いに好き勝手なことを言い合っても、縁のある人とは続いていくのでしょう。

お座敷に四日市出身の舞妓・小絹ちゃんを呼んでもらいました。4年前に彼女が「店出し」してお披露目したとき、薫さんから「四日市出身の舞妓さんえ」と、写真が届きました。ちょうどコロナのときです。昔は月1日だった公休日が、ようやく2日になった。舞妓姿でコンビニやマックは入れないなど、舞妓さんの日常をあれこれききながら、ただでさえ辛抱の多い花街で、コロナにも負けず、ようがんばったなあ。彼女が襟替えして芸妓さんのお披露目をしたときには、みの家のお座敷で再会したいと切に願いました。