2025年12月2日 一般質問より
「水の安全について」
会津:
PFAS(有機フッ素化合物)は、自然界でほぼ分解されず、人体や環境中への残留性が高いため「永遠の化学物質」と呼ばれ、航空燃料火災などに有効な泡消火剤やフライパンの表面加工、半導体の製造などに利用されてきましたが、近年、深刻な環境汚染や健康被害・血液検査異常などが確認されるようになっています。欧米では、厳しい基準が導入されていますが、日本ではまだ水道水の暫定目標値(PFOA/PFOS合算で50ng/L)のみで、正式な水質基準適用は2026年度からという状況です。
今年10月に、執行部から「成田市内においてPFASが暫定目標値を超えて検出されたことについてのお知らせ」がありました。市内事業所が今年5月に自主検査を行ったところ、測定値122ng/ℓだったということです。これを受けて、成田市はどのような対策を取られたのか。
次に、今後の予定として、暫定目標値を超えた施設200m圏内にある一般家庭及び事業所の水質調査を行う予定であることが記載されておりましたので、その調査結果について伺います。
また、ほかにもPFASを知らないうちに摂取している市民がいらっしゃるのではないでしょうか。市が管理する検査未実施の井戸と、希望する民間井戸のPFAS検査を行う必要があると考えますが、市の見解を求めます。
小泉一成市長:
本市におきましては、市内の専用水道に対して、おおむね2年に1回の頻度で水道法に基づいた立入検査を実施しており、今回の検査において市内の一事業所で、 PFASのうちPFOS及びPFOAの暫定目標値超過が判明したものであります。現在までに国や県に報告を行うとともに、助言を得ながら当該事業所へ適切に指導を行っております。
具体的には、PFOSなどの除去装置の導入や井戸の掘り替えを検討すること、設備を整備する間においても飲用しないよう指導を行っております。
なお、暫定目標値は、体重50キログラムの人が水を一生涯にわたって毎日2ℓ飲用したとしても、健康に悪影響が生じないと考えられる水準を基に、国において設定されたものとなっております。
PFOSなどの摂取が主たる要因と見られる健康被害が発生したという事例は、国内において確認されておりませんが、最新の科学的知見に基づき、専門家による検討が進められており、内閣府食品安全委員会が昨年6月に行った食品健康影響評価では、「通常の一般的な 食生活では、著しい健康影響が生じる状況にはない」と評価されております。引き続き暫定目標値を超過した当該事業所から情報を収集し、適宜対応してまいります。
次に、周辺の調査対象世帯及び事業所の水質調査結果についてでありますが、早期に調査を開始できるよう、準備を進めております。調査につきましては、県と協議の上、今回暫定目標値を超過した井戸を中心に、半径200m内の一般世帯及び事業所14地点の井戸の調査を行うこととしております。
現在、対象世帯及び事業所に調査の了承を得た段階であり、水質調査委託業者を入札により決定した後、速やかに調査を行い、 その結果を検証し、県などの関係機関と連携を図りながら、その後の対応を検討してまいります。
次に、市が管理する検査未実施の井戸、希望する民間井戸のPFAS検査の必要性についてでありますが、専用水道及び小規模専用水道につきましては、令和8年4月1日からPFOS及びPFOAの検査が設置者に対して義務化されるため、法令に基づき検査を実施することになります。
現段階で、法令に基づく検査が求められていないその他の市が管理する飲用井戸及び民間飲用井戸につきましては、今回の一事業所において暫定目標値を超過した検査結果をもって、直ちに対応することは予定しておりませんが、今後、実施する調査結果を踏まえて、適切な対応を検討してまいります。
会津:
PFAS汚染の原因は不明ということなんですけれども、発生源を解明しなければ、汚染がさらに広がる可能性も考えられます。この原因の究明が早急に求められますが、成田市はどのように対応されるのでしょうか。
金光公太環境部長:
今回、暫定目標値を超過いたしました当該事業所を含めまして、過去に周辺でPFOS及びPFOAを製造、使用していた事業所は確認できておりません。今後につきましては、これから行う周辺の水質調査結果を踏まえまして、適切な対応を検討してまいります。
会津:
千葉県と協議した上で、PFAS汚染が発見された井戸から、半径200m以内の井戸を調査するということだったんですけれども、千葉県環境研究センターのマニュアルでは、井戸の汚染が発見された際、500mから1km以内の井戸を調査することとしています。ですので、この200mというのは、実態を把握することはなかなか難しいのではないかなと思うのですが。
環境部長:
そちらは一般的な有害物質に係る地下水汚染の調査方法について、そのようなご指摘の記載があるものでございます。今回のPFOS及びPFOAの調査につきましては、県と協議の上、半径200m内にある井戸を調べ、超過があれば徐々に調査範囲を広げていくということとしております。なお、県内の他自治体におきましても、本市同様、半径200m内で調査を行っている状況でございます。
会津:
成田市が管理する飲用水として使用されている井戸というのは、何か所あるのか教えていただけますか。
環境部長:
全部で130か所でございます。
会津:
130か所を全て検査するというのは、なかなか難しいと思うんですけれども、せめて学校とか保育園など、施設を絞って市民の健康のためにも検査したほうがいいのではないでしょうか。
環境部長:
市の管理します飲用井戸のうち、専用水道の3施設及び小規模専用水道の6施設につきましては、法令に基づき検査を実施する予定でございます。その他の井戸につきましては、今後実施する調査結果を踏まえまして、適切な対応をしっかり検討してまいりたいと考えているところでございます。
会津:
検査を実施する予定の施設を具体的に教えていただけますか。
環境部長:
まず、専用水道ですけれども、下総みどり学園前期校舎、卸売市場、大栄幼稚園・保育園の計3か所となります。小規模専用水道につきましては、下総みどり学園後期校舎、遠山小学校、坂田ヶ池総合公園、小御門保育園、大栄野球場、成田エアポート東雲パークゴルフ場複合施設の計6か所ということでございます。
会津:
残りの121施設は検査する予定がないということになるんですけれども、せめて優先順位をつけて検査を実施するべきではないかなと考えております。
あと、発生源からのその排水を経由して地下水汚染が生じるという可能性も考えられますので、そのPFAS汚染が発見された井戸の周辺に、河川や水路がある場合は、この調査も併せて実施することが必要ではないでしょうか。
環境部長:
先ほどの市長のご答弁にもございましように、今回の1事業所において、暫定目標値を超過いたしました検査結果を持ちまして、直ちに対応するということは予定しておりませんけれども、今後実施する調査結果を踏まえまして、しっかりと適切な対応を検討してまいりたいと考えております。
会津:
では、その暫定目標値を超えた井戸が何か所になったら、直ちに対応していただけるんですか。
環境部長:
この場で、具体的に何か所ということを申し上げすることは困難でございますけれども、その結果を踏まえまして、市としてはしっかり適切な対応を考えているところでございます。
会津:
私は、住民の健康に悪影響を与えるおそれがあるのだから直ちに対応、つまり広範囲に検査をするべきではないかなと考えております。一部の井戸は、来年度の初めから検査が義務化されるのですから、これを踏まえてより広範囲の検査を求めます。
環境部長:
現在、市内の専用水道におきましては、設置者に対する国からのPFOS及びPFOAの調査依頼に基づきまして、現在までに今回、暫定目標値を超過いたしました事業所を除く40の施設から、検査結果の報告を受けておりますけれども、これまでに暫定目標値を超過した施設はございません。また、過去に実施されました国や県による本市の河川及び井戸の水質検査におきましても、暫定目標値の超過はございませんでした。このような状況からも、繰り返しになりますけれども、今回の1事業所において暫定目標値を超過をいたしました結果をもって、直ちに対応するということは予定をしておりませんけれども、今後実施する調査結果を踏まえまして、しっかりと市としては適切な対応を検討してまいりたいと考えておるところでございます。
会津:
気になったのが、市内の40施設や河川や井戸で、「暫定目標値を超えた施設はない」ということですので、つまりそのPFOSやPFOAの数値は低いけれども、検出されているということになるかと思います。そうであれば、成田市には市民の健康を守る責務がありますので、積極的な検査を重ねて求めておきたいと思います。