H・A・ラムスデン作、『背七福神 長郭手』なるものを入手しました。
7月はいろいろと忙しく、古銭はほぼ休止状態でした。
この1か月で入手したのは今回の掲載品1枚のみでした。
日本古銭贋造史、これと同著者による不知天保通寶分類譜別巻天保銭形絵銭・参考・贋造銭にラムスデン作とされる背七福神の拓本が掲載されています。
不知天保通寶分類譜の解説には「立派な制作で、本銭を思わせる初鋳品である。長郭銭に範を取っている」とあります。
※日本古銭贋造史から転載
今回の掲載品と比べると、特徴が一致します。拓本を採ってみましたが、同じものにみえます。
以前、月刊誌「収集」で某氏がラムスデン作に係る資料を有償配布されていました。資料には拓本だけのものと、拓本と現物のカラー写真の両方が掲載されているものがあります。
下記は当該資料からの抜粋です。
ラムスデン作=精巧のイメージがあり、拓本だけみると概ねイメージ通りでしたが、カラー写真のものをみると、いずれも「しょぼい」と感じました。
この資料のものは本当にラムスデン作?と思いました。
資料を入手された方の多くが同じような感想を持たれたのではないでしょうか。
それまでは、ラムスデン作とされるものの拓本はみたことはありましたが、現物のカラー画像は見たことがありませんでしたので、関連書籍の情報のままラムスデン作=精巧のイメージがありました。
もしかすると、ラムスデン作の現物は案外すべてがしょぼかったのかもしれません。
(追記)
このタイプを絵銭とすることに否定的な意見もありますが、今回は天保通寳型絵銭としました。