上の問いにどう答えますか?

 

学生時代、和歌という昔の歌を習った

と思いますが、

当時はなんだかよくわからず・・(汗)

 

「誰かを思い涙する」

 

など、やたらに恋の歌が多かったなあ

程度の印象です。😅

 

百人一首では、なんと43首が恋の歌

とのことです。

たとえば、

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

しのぶれど 色に出でにけり わが恋は

ものやおもふと ひとのとふまで🌳

平兼盛

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

瀬をはやみ 岩にせかるる 瀧川の

われても末に 逢はんとぞ思ふ 🌺

崇徳院

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

写真の説明はありません。

★ネットからお借りしました。

 

当時の貴族は、やることがないから、

恋のことばかり考えていたのかな、

などとも思いました。

 

その理由について解釈している

興味深い本を読んだので

紹介します。

 

和歌とは、古今集など、古くは、

奈良、平安時代などに作られた、

短歌型式の古典詩です。

 

この和歌を当時の中国の詩と比べると、

大きく違いがあるというのです。

 

その一つに、

日本の歌には、

「男が女を求めて思う情をうたった作品が

相当数あるのに、中国にはほとんどない」

というのです。🤓

 

なぜだかわかりますか?

 

それは、「婚姻形態の違い」によるものだ、

というのです。

 

どういうことかというと、

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

日本では、和歌の類型が確立する時期の

前後にわたって、婚姻は

妻どい(通い)婚、ムコ取り婚であって、

男が女に恋をして言い寄ることが

タテマエとなっていた。

 

言い寄るとき、男から女に和歌が

読みかけられる。🌺

 

当然、男が女を求めて思う情をうたう

というのが、作品の一つの類型として

成立するのである。

 

中国では、『詩経』の詩がまとめられたころ、

春秋時代、あるいは少し大きくとって

前一千年紀の前半のころには、すでに

嫁入り婚(その成立にあたって、当事者

どうしの恋愛を必要としない)が

主流となりつつあったらしい。

 

「日本文学の構図」(中小路駿逸)P106より

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ようは、当時の日本は、ムコ入り婚だったから、

一方の中国は、嫁入り婚になっていたから、

というのです。

 

その後の日本も、嫁入り婚になります。

 

今でも自分の娘が結婚することを、

「嫁に出す」

といったりしますが、これなど明らかに

家と家との結婚で、娘が男の家に入ることを

表しています。

 

ところが、古代は、ムコ入婚だったのです。😁

 

若い男が、気に入った娘さんと結婚したければ、

足繫く娘さんの家に通って気に入ってもらい、

 

ご両親の承諾が得られてはじめてムコに

迎えいれてくれる、

そういう時代が長く続いていました。

 

そういう時代であれば、若い男は、必死になって

娘さんに言い寄り、気にいってもらおうと

するでしょう。

 

なぜなら、それが成功しなければ、一生

浮かばれない生活を送らなければならない

はめになるからです。

 

こういう状況を考えれば、

和歌に、男が女を求める歌が多い理由が

よくわかるのではないでしょうか?😉

 

ーーーーーーーーーーーー

こうしたことからわかるのは、

人間の思考、行動というものは、

知らず知らずのうちに

時代の状況に縛られる、

ということです。

 

当時和歌を作っていた人たちだって、

何も、歌というものはこういうものだ、

と教えられて作ったのではないでしょう。

 

本人たちは、自らの思いを

切々と歌にしたわけで、

それが結果として、

男が女を求める歌が多くなったわけです。😌

 

現代社会においても、私たちの思考、

行動も同じことがいえます。

 

自分としては、何も制約のないなか、

自由に考えて、行動しているつもりが、

 

実際は、知らず知らずのうちに、

何らかの制約を受け、あるいは何かに

影響されている、

 

ということがよくあります。

 

たとえば、

 

親の影響、

友人の影響

会社の影響・・・

 

では、そのような制約や影響を受けずに

自由に思考、行動するには、

どうすればいいのでしょうか?

 

~~~~~~~~~~~~

簡単にはいかないでしょうが、

まずはこうしたことに『気づき』

 

自分は

親の影響を受けているかもしれない

とか、

 

◯◯の影響を受けているかもしれない、

 

一度冷静になって、客観的に

みてみると、より自由な思考が

できるようになると思います。😁

 

ことに今の時代は、昔と違い

大きな制約が少なくなってます。

 

心がけ次第で、自由な創造力に富む生活が

できるようになるはずです。

 

さてあなたは、

何からどんな影響(制約)を受けていますか?

 

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