2.法人化することでなあなあ経営から脱却する事。を解説! | NPO法人農家のこせがれネットワーク

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農業をおもしろくする世代。

木曜担当、宮治です

今週は、先週に引き続き「こせがれ八策」その2の解説です。

農林水産省のサイトに、法人経営のメリットというものが
まとまっていました。

http://www.maff.go.jp/j/ninaite/n_hozin_info/ 

抜粋すると、


<経営上のメリット>
※各項目の詳細説明は省略するので、気になる方は上記のサイトから
チェックしてください。

○経営管理能力の向上
○対外信用力の向上
○経営発展の可能性の拡大
○農業従事者の福利厚生面の充実
○経営継承の円滑化


<地域農業としてのメリット>
○新規就農の受け皿

<制度面でのメリット>
○税制
※お金は気になるところなので、抜粋しておきます。
 ・役員報酬を給与所得とすることによる節税
 ・欠損金の7年間繰越控除(個人は3年間)

○融資限度額の拡大
 ・農業経営基盤強化資金(スーパーL資金)の貸付限度額:個人1.5億円、
  法人5億円(従業員数、売上額に応じて10億円の特例)


とあります。

確かにこのようなメリットがあるかもしれません。
ただ、
どこまでこのメリットとされている要素を活かして経営できるかは
わかりませんが。

僕がこの項でいいたいことは、ずばり「意識改革」です。


株式会社みやじ豚を設立したのは実家に戻ってきて1年後。

それまでは販売の仕組みを構築中でした。

メールニュースを配信してバーベキューを開催して、
少しずつ販売できるようになってきました。
いわば僕はみやじ豚販売の個人事業主でした。

株式会社みやじ豚は、親父と弟の生産部門と、
僕の販売部門を統合してできたというイメージです。

実家に戻る前から考えていた事は、
生産から顧客のお口に届けるまでを
農家が一貫してプロデュースす
る」

ということでした。

だから生産も販売も一つの組織で行うことは非常に大切な事でした

実はこの業界、農家が設立した販売会社というものが結構あるんです。
別にこの業界に限らずそうですけどね。)

販売会社を設立して、
まずは親父や自分の生産したものを買い上げて販売する。

うまくいったら、地域で生産したものを販売する。

こうした取り組みは別に珍しいことではないのです。

他はどうかわかりませんが、みやじ豚でこれをやると、
販売会社の僕は稼げるけど、
生産している親父と弟はこれまで通りで
稼げないんです。

それでは何も変わらない。

同じ組織の中で生産もして販売もする。

だから、想いが伝わるし、
利益も配分できる。
生産者もやる気になる。


そういうものじゃないかなと。

法人化を果たした多くの元気な農業経営者は、
ある重要なことに気づきます。

それは、

「農業は特殊な産業ではない。
他の業界と変わらない。」


ということです。

ここ、結構大事なところです。

顧客のニーズを捉えて商品を生産して、
加工するなりして、
販売する。

大きくしようと思えば、設備投資もするし、人材も登用する。
融資を受けることもあるし、出資をうけることもあるでしょう。

こういうところは、他産業と全く変わりないのです。

ええ、もちろん違うところはありますよ。
特殊であるといいたいところもあります。

でも、
それだって他産業と同じだと思います。

どんな産業にだって産業特有の点はあるでしょうから。


小さいようで大きな意識改革です。

言い訳してはいけないんだと強く思います。

やれ、親父が悪い、JAが悪い、政治が悪い、TPPがどうのこうの。

人のせい、環境のせいにして自分のところの経営が良くなるのであれば
僕もや
りますよ。
でも、良くなるわけないですよね?

全て自己責任です。
「天災は人災」という言葉もあるくらいです。



法人化すればそういう意識にみんななるのか、
それはわかりません。

だけど、法人化することは
意識改革の第一歩になることは間違いありません



こせがれ八策その②
法人化することでなあなあ経営から脱却する事。

(文言修正した方がいいかな・・・