夜１０：００を回った頃１人のお客様が静かに席に座った。
「ご注文は？」
「ニコラシカください。」
・・・久しぶりに作るカクテルだ。
実に２年ぶりぐらいだろうか。当店ではあまりショット系カクテルは出ないので、かなり久しく作っていない。ちょっと気合入れてお作りしましょう。
レモンが大ぶりなので、輪切りにした後、回りの皮をとってニコラシカを口の中にそのまま入れられるように気を配っておいた。
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おっと、ここで「ニコラシカ」を知らない方に説明しよう。
ニコラシカとはショットグラスにブランデーを注ぎ、その上にレモンスライスを載せ、レモンスライスの上に山盛りの砂糖を盛る。飲み方はレモンスライスと山盛り砂糖を口の中に放り込み、ブランデーを一気に口の中に入れるという、口の中で作るカクテルだ。
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当然のことながらそのニコラシカを一気に飲み干し、さらに注文をいただいた。
「B&Bとシガーのコイーバを・・・。」
おお！なんてダンディーなご注文を！気に入った！！
１人、薄暗い店内でピンスポの明かりで本を読みながら葉巻に手を伸ばす。その間隔も決してせわしないことはなく、適度な間隔で葉巻の火を消さない程度にふかしてやる。
できる。
葉巻に慣れ親しんでいるとみた。こんなお客様は久しぶりである。
外は粉雪が舞う雪景色・・・。
男性客は静かに店内を去った。
灰皿には丁寧に扱った葉巻の吸殻が男性と一緒に過ごした時間に終わりを告げるべく転がっていた。。。
＠物語風に店内の出来事を書いてみました。(文書力がねぇorz)