先週末(51314日)に開催された『IG後継者育成塾(第二期⑤)』での話題。


 今回のテーマは、『仕事を“価値化”する~仕事の報酬は仕事である』であった。塾生の頭は柔軟で、どんなテーマにも適応し、他の意見を吸収し消化する。活発な議論が続き、頼もしさを感じた二日間であった。


 そもそも、「仕事の“価値化”とは何を意味するのか?」「なぜ今、仕事を“価値化”する必要があるのだろうか?」そして「仕事の“価値化”は働く者や組織にどのような変化をもたらすのであろうか?」・・・・・その辺のところから、思考は始まる。


 いま蔓延しているデフレの脅威。モノが売れないと、必然そうなる。なぜ、モノは売れない?なぜって、買いたいモノがない。じゃあ、これって経営者の怠慢・・・?そう、レベルの低い同質競争に甘んじていては、デフレからの脱却はムリ、無理。


 いま、目指すべき仕事の“価値化”とは、量から質への転換。量とは、パターン化による効率化の追求。どうしても企業の論理が優先する。質とは、非パターン。顧客の欲求からスタートする。


 迷ったら、原点(=目的)に戻れ。企業の唯一目的が顧客の創造であるならば、顧客の欲求からスタートするのは、戦略の基本だ。また、仕事とは、「事に仕える」という意味。自分の算盤を先にはじいて、うまくいくはずがない。楽をして、儲かろうとするから、レベルの低い同質競争に巻き込まれるのだ。要するに、私たちは、リスクを冒さないリスクに陥ってしまっている。


 仕事の“価値化”とは、自らの付加価値を追求することではない。その焦点は、顧客満足の追求にある。お客様の「有難う!」という言葉を励みに、「もっと、いい仕事をしよう!」と想う価値観こそ大切だ。


 組織が、そして構成メンバーの一人ひとりが、そのような気持ちでいる企業は不況に強い。なぜか?顧客のロイヤリティー(忠誠心)が高いからだ。同業他社がどんなに存在していようと、顧客の眼中にそれらはない。結果、当然ながら、業績は伸び続けるのである。


 仕事の“価値化”には、リスクが伴う。いや、新しい価値をつくりだすためにリスクを取りにいくことこそが、仕事の本質なのである。また、そのための備えとして、企業は利益を必要とするのだ。だから、顧客は利益を保証するのである。そして、働く者は自らの成長機会としてリスクを背負うのである。


 このように考えてみると、仕事の“価値化”はマネジメントの基本であることに気づかされる。そして基本は、物事の本質に通じる。

(H23.5.16)